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December 01, 2008


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『YMO 78/08』終了。

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『YMO 78/08』が終わった。

いろいろと準備も大変だったので
終わった瞬間は、なんだか抜けた感じになった。
終わらないと思っていたイベントが、終わってしまった。

クラス一丸となって、準備に準備を重ねた
文化祭が、終わってしまったような、充実した切ない気分。
実際には、そんな経験ないんだけど。


一緒に準備をしてくれた方々や、出演者のみなさん
そして、遊びにきてくださったみなさん、ありがとうございました。
心から感謝致します。ほんとに面白かった。


正直、詰め込みすぎたと思う。

21時からスタートして、朝6時までやったというのに
出演者が多すぎて、1アーティスト、だいたい20分〜40分という贅沢さ。
そりゃ濃いに決まってる。そりゃ面白いに決まってる。

YMO好きじゃないと、来ても満足いただけないかなあと思って
「誰でも来てー」、という感じでは伝えていなかったんだけど
あそこまでバリエーション豊かで、テンポが良いイベントだったら
YMOを聞いたことがない、という人でも面白かったのではないかと思う。

そのくらい、ボリュームがあって、満足度の高いイベントだった。


デビュー30年を祝う乾杯でイベントはスタート。

最初のアクトは、トベタ・バジュンのライブ。
彼に頼んでよかった。
彼が持っている世界というのは、彼にしかない世界だと改めて感じた。
気持ちのよい風がずっと吹いていたライブだった。
サポートのメンバーも素晴らしいパフォーマンスだった。
イベントの良いスタートが切れた。
いい空気を作ってもらえた。感謝。

次が、しりあがり寿さんとのトーク。
しりあがりさんが、YMOとともに生きていた時代を感じさせられる
愛情溢れる、視点の素晴らしいトークだった。
しりあがりさんのトークが最初にあったおかげで
この日のイベントのトークのカタチを作り出すことができた。
後半には、後で僕のライブにも参加していただくことになる
SUGIZOもトークに加わってもらい、盛り上がった。

最初のトークの熱気も残るまま、o-setsu-yのライブ。
o-setsu-yは、YMOのコピーというかリスペクトバンドだ。
彼らに出てもらって、ほんとによかった。
会場でいちばん喜んだのは僕に違いない、と思うくらい楽しかった。
というか、リハからもう楽しかった。
リハのサウンドチェックで、シンセドラムやシンセの音が鳴るたびに
ニヤニヤしてしまい、幸せな気分でいっぱいになった。

o-setsu-yの完璧なライブで皆がボケーっとする中、次のトークへ。
休むヒマがまったくなくて、幸せである。
2番目のトークは、桑原茂一さんに登場いただき
ユーモアとかコメディの視点からの、YMO話。
スネークマンショー、アルバム増殖への参加という
「内側」の人とのトークによって、イベントの質がぐっと上がる。
茂一さんの、相変わらずの独特の優しさと厳しさを持った喋りで
イベントに、独自の彩りが与えられたのを感じた。ありがたい。

そして、8bit Projectから、斎藤久師さんのライブ。
所謂ピコピコの8bitチューンなサウンドなんだけど
そのクオリティが高いから、聞いていてワクワク盛り上がる。
テクノは音色だというが、その音色が打ち込みも加え、ほんとに見事。
聞いていて、ワクワクしたり、ニコニコする、音の表現のは凄いと思う。
最後の2曲は、Lenaも参加して、矢野顕子役で、在広東少年、そして、Nice Age。
ピコピコのトラックに合わせて、矢野さんが歌うという実にカオス。

続いて、commmonsに協力いただき
今度出るYMOのライブアルバム、EU YMOの先行試聴会。
ロンドン公演や、ヒホンの公演を皆で聞いて盛り上がる。
ヒホンのRiot in Lagosの演奏は、ほんとに素晴らしい。
「ヒホンの以心電信のベースラインが……」とか
ずいぶんとマニアックなトークに、会場がふんふんと付いてきてるのが凄い。

そして、去年の京都でも盛り上がった、snoweffectのライブ。
YMOの和楽器アレンジのライブは、いつもながら、盛り上がる。
今回は、パーカッションも強力になって、輝きが増した。
パーカッションの生のグルーヴが気持ちよかった。
この頃、松武さんが会場にやってきたのだが、snoweffectのライブを
ステージ裏で聞いて「なにこれ?」と驚いていたのが面白かった。

続いて、最後のトークのパート、YMO楽曲大賞の発表。
これは、僕らとは違う人たちが、オンラインで投票受付をしていたものを
このイベントのパートを貸して、発表の場としてもらった。
司会もここだけ、完全にお任せすることができたので、ちょっと休んだ。
ランキング結果は、予想の範囲内だったなあ。
しかし、ここでまだイベントの半分も終わっていないのが凄いことだ。

そして、第4のYMOのメンバー、松武さんのライブ。
当たり前のように、会場が盛り上がる。
千のナイフ、mad pierrotで、このイベントの1つの頂点を迎えた。
松武さんがもっとも、このライブを楽しんでいるように思えた。
ライブが終わって、挨拶にいくと、まるで20代の若者のような笑顔。
みんながライブが終わった松武さんの元に集まって口々に感想を言い
それをニコニコ聞いている松武さん……の図は、なんというか感動的だった。

会場に熱気を残したまま、Riow AraiによるDJがスタート。
この場で、なにをどう鳴らすか、というのがよくわかってらっしゃる。
さらに、それをどう受け止めるかというのを、会場がよくわかってらっしゃる。
DJブースと、会場の気が合ったのなら、そりゃ良いに違いない。
ある意味、このイベントの趣旨を最も良く表現した時間であった。
さすがだ。

そして、安田寿之さんのライブ。
僕は、彼のライブが、リハのときからものすごく気持ちよかった。
あと2回くらい連続して、同じ演奏を聞きたいくらいだった。
彼のライブはトラックがほんとにステキで、面白くて
こんな感想もへんだが、自分の音作りに対して、とても参考になった。
彼の人間というか、キャラクターがなによりよいと思うんだけど。

そして、風邪をおして、サワサキヨシヒロさんのDJ。
勢いあるカオスなプレイなのに、品質を感じるのは流石。
次から次へと、押し寄せるサウンドの洪水に会場が盛り上がる。
風邪で体調が悪いと聞いていたので、彼が来るまで心配だったが
プレイを聞いて、さっぱり心配がいらぬと安心する。
次は僕のライブだったので、安心して、準備をしていた。

で、僕のライブ。
僕は、主催者の1人であり、司会者でもあったわけだが
イベントの終盤のいい時間をいただき、ライブをやった。
この日のために、作ったトラックによるライブ。

1 M16
2 Wild Ambitions
3 MASS
4 Perspective
5 Hi-tech Hippies
6 La Femme Chinoise

4曲目の、Perspectiveは、SUGIZOとの競演。
彼には、バイオリンで参加してもらったのだが、ほんとに誘ってよかった。
彼の演奏で、フロアの空気が変わった。

SUGIZOとは、また一緒にライブをやりたいと思う。
ノリ良く参加していただいたことを、心から感謝したい。

そのPerspectiveは、原曲に近いアレンジであったが
ほかの楽曲は、自分なりに、好きな音にさせていただいた。
せっかくのライブなんだし。DJではないので。

最初は、HASYMOがもしライブでやったらこんなのでは?
というコンセプトを考えていたので、若干、その感じが残る音だったと思うが
僕なりの、「いま気持ちいい音のYMO」、というライブができた。

今回は、ハコがSECOという場所だったのだが
PA……というより、ハコの構造の特性がある場所だったので
リハではかなり念入りにサウンドチェックをして、現場調整をした。
ステージ上で鳴らして、フロアへ駆け下りてチェックし
またステージ上で調整して……の繰り返し。
たぶん、50回くらい、行ったり来たりして、音を完成させていった。
いままでなんど、ライブやらDJをやったかわからないが
こんなに真剣に、サウンドを組み立てたことはない。

PAのTHINK SYNCさんの深いご理解とご協力もあって
結果的に、かなり良い音になったのではないかと思うのだが
来てくださった方に、それが伝わったのなら、嬉しいなあと思う。

そして、最後は友達でもあり、本イベントを一緒に主催した
MC神風YMOによるDJでぐいぐい盛り上がるうちに、イベントは終わった。
イベント全体がおしてしまっていたので、ちょいと短めだったのが残念。
次回あるなら、彼には、いつもの、ぶっ壊れ気持ちよいDJを期待したい。


と、長くなりましたが、イベントレポート。


来年は、「ソリッド・ステイト・サヴィヴァー30周年イベント」
「SSL30」開催、という話もあるので、もしやることになったら
ぜひ、参加していただきたい。


いやー、ほんとに面白かった。楽しかった。

ありがとう!

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終わってしまったことだけが、唯一、残念だ。


Posted by eno at December 01, 2008 11:58 PM


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