とあるメーリングリストに、友人からメールが届く。
なんでも、彼の知り合いの女の子から、いまさっき
「月を見て!」と、電話があったそうだ。
そう。この晩は、月が地球に再接近する日だったのだ。
めちゃくちゃ月がキレイな日。
明るさも、見かけの大きさも、最大限の日なのだ。
ちなみに、いまもまだ、その晩ですが
(現在、金曜の深夜というか、土曜の2時)
もし、このblogを、朝になる前に、読んでらっしゃるのでしたら
ほんとにキレイですから、ちょっと外に出られるなり
ベランダから見るなりされるといいですよー。
因みに、僕は、昨日の夕方、あまりにも美しい月を見ました。
さて、そんな月のことよりも(おい)
夜中の1時過ぎに、「月がキレイだから見て!」と
電話が来る、というのは、なんて素晴らしいことだろう、と思った。
なんて素晴らしい関係だろう、なんという信頼関係だろう、と思った。
僕の友人がうらやましく思えた。
僕は、いまから10年くらい前に、インタビューとかで
こんなことを言っていたことを思いだした。
何度か、言っていたと思うので、思い出した人もいるかもしれない。
僕は、このことがなければ、忘れていた。
「例えば、流れ星や流星群が見えた、として
「流れ星が見えたよー!」「いま凄い流れ星が見えるよー!」と
そんなことで連絡してくるような人が、ほんとうの友達だと思う」と。
別に、いまの僕の友人たちに文句を言っているわけでも
ケンカを売っているわけでもないのだが、そういう書き方になってしまっているのが
申しわけないのだが、正直、そういう関係性が、なくなってしまったように思える。
これは僕の問題であるのだ。
そう。
そもそも、僕は、昨日の夕方に、美しい月を見たというのに
誰一人にも、それを伝えていない。
つまんない大人になってしまった。
つまらなく歳を取ってしまった。
ダメな人間になってしまったなあ。
あまりにも、はっきりとした事実が、自分にぶつかってきた。
この夜の月は、「願いごとをすると、叶う」、と聞いた。
僕は、外にもういちど出て
「もっと豊かな人間になれますように」と祈った。
祈ってるじゃなくて、そうただ行動すればいいんだけど。
通りに出て、月を眺めていたら
曲名はわからないが、CMで聴いたことがある
ミスターチルドレンの曲を、大声で、酔っぱらいが歌っていた。
「今日は美しい月ですよ」、とは、教えてあげられなかった。