遅くに家へ帰って、寝室のドアを開けると
カミさんと、長男=10歳、次男=1歳の、3人が
それぞれ、思い思いの格好で、グーグーと寝ている。
結婚したし、長男も10年以上前に生まれたし
次男も1年ちょい前に生まれたので、あたりまえの光景なのだが
その、3人が寝ている姿が、あまりにもリアリティがある。
あまりの、リアリティなのだ。
現実というものを、直視させられた感がある。
僕は、いつの間にか、4人家族の、旦那になっていた。
それぞれ、家族が起きているときは
それぞれが、それぞれのことをしていたり
それぞれ、勝手にいろいろ動いていたりするから、あまり感じないが
3人が同じ部屋の近い位置で、動かないでいると、感じるものがある。
すごい、リアリティなのだ。
カミさんが、「育児に疲れ果てたわー」という顔で寝ている。
次男が、「この世の中って結構面白いかも」という顔で寝ている。
長男が、「僕もだんだん成長してきましたよ」という顔で寝ている。
現実なのだが、簡単には受け入れられない現実が、そこにある。
あれ、いつの間に、こんなになっちゃったんだろう、と思う。
2人の父親かー、と思う。
4人家族かー、と思う。
どのくらい先のことか、わからないが
そのうち、死ぬとき、この、寝室のドアを開けたら
3人が寝ているという、画は、たぶん思い出すだろうと思う。
いま、ものすごい、リアリティなのだ。
なんとか、せにゃな、と思う。
後悔は、させない。