日曜日、World Happinessに行った。
野外で音楽を聴くのは、久しぶりのことだ。
カミさんと音楽を聴くのは、もっと久しぶりのことだ。
1歳になる次男と音楽を聴くのは、初めてのことだった。
ステージから届く、大音量に、1歳児は戸惑っていた。
固まっていた、という表現がぴったりだった。
腕で抱えながら、ライブを観るが
まだ小さな息子は、僕の背中のほうをずっと向いたまま。
いつもなら、抱えると、ちょこんと前を向くが
僕にしがみついて、肩に顔を乗せて、後ろを向いている。
やがて、辺りは暗くなり、HASYMOが現れた。
1曲目、TIBETAN DANCEの音が聞こえると
突然、息子が前を向いて、ステージを見つめた。
少し、抱く位置を高くして、ステージを見せてやる。
あまりに良くできたドキュメンタリーの演出のようで
嘘くさい話だが、息子は、前を向いて、手を叩き始めた。
なんだこれ。
なんだこの、よくできたストーリー。
今回のライブは、少なくとも僕が知っている
YMOやHAS、HASYMOのライブの中で最も音が良かった。
少し、ドラムを中心にサウンドを組み立てたのが、成功だと思う。
ライブバンドの音になっていた。
演奏も、サポートメンバー含め、かなり自由にのびのびと演奏していた。
去年のパシフィコの演奏から1年ちょい、数回の公演で
ここまで、バンドとして、サウンドを確立させるとは。
ロンドン、そしてスペインの公演が、大きかったのだろう。
リハなし、とのことだが、逆にそれがよかったのかもしれない。
皆、楽しそうに演奏していたのが、こちらにも伝わった。
ロンドンでは聴くことができず、スペインでは演った
RIOT IN LAGOSの、生ドラムでのライブが、素晴らしかった。
終演後、お三方に挨拶に行き、カミさんと息子を紹介する。
何度か書いたが、昨年、子どもが生まれそうなときに
ちょうど、more treesのイベントがあって、ご迷惑、ご心配をかけたのだが
その子がこいつですよ、産んだのがこの人ですよ、と伝えたかったからだ。
「自分の息子とYMOのライブを観る日が来るとは思いませんでした」と
坂本さんに伝えると、「そうか、この子か」と言って、優しく頭をなでてくれた。