大きな判断であったと思う。
任天堂が、Wiiをより安全に使ってもらうために
「Wiiリモコンジャケット」なるものを提供するという。
「あぶないからつけて」ということだ。
Wii本体や、Wiiリモコン、はじめてのWiiパックを
持っている人に、無償で配る、というのだから本気だ。
アナウンスだけではなく、行動している。
そんなことをするわけだから
ちょっとしたら、最初から本体に同梱となるだろう。
ていうことは、「Wiiのリモコンはこれ」というのが
ジャケットをつけている状態が基本となるわけだ。
誰がどう見ても美しくないし
テレビのリモコンに似させて、ゲーム慣れしていない人たちに
こわがらずに触っていただこう、という当初のデザインコンセプトは
どこかにいってしまうデザインだ。
だが、安全を取った。
安心・安全を選択した。
「より安全に遊んでいただくために」とか言って
純正のアクセサリとして販売するわけでもなく
「やっぱ、これないと、ちょっとあぶなかった。ごめん」という選択。
なにしろ、みんなに後付で配っちゃうわけだから。
全世界、2000万個の配布を予定していて
そのコストは20億円にもなるという予測記事もあった。
どこまで正確かはわからないが、いずれにせよすごいコストだろう。
それに対して、市場がどう反応したかというと
なんと、株価がめちゃくちゃ上がっている。
発表の前、10月1日まではずっと59000円台だったのが
昨日の終値でもう64300円。
いままでの最高値だと思うし、10%アップだ。これはすごい。
企業の姿勢と対応に好反応という結果になった。
この姿勢→対応→市場の反応、というのは
これからの大きな指標になるのではないか。
もちろん、ゲームに限らず。
対消費者企業の取る行動として。
どうせなら、このくらいポジティブだったら面白いのに。
単なる「対応」ではなく、ポジティブにもっていっちゃう。
「付けなきゃいけないのか」から「付けたいなそれ!」に。
まあ、どこかがこういうの販売するだろうけどね。