フォトグラファーの中川正子さんとお会いした。
というか、撮影していただいた。
ポジティブでピースフルで、めちゃいい人だった。
撮影場所となった、潮風公園は
さすが元々埋め立て地だけあって
その名の通り、潮の風がぴゅーぴゅー吹いており寒かったが
サクっと短時間で撮影しておられた。
被写体は、OKの声を待つのみだ。
素材だもんね。あれこれ言われる気持ちよさ。
中川さんの笑顔を信じて、全ておまかせした。
初対面で信じられる、預けられる笑顔を持っているなんて、すごいなあ。
東京湾は海というより
ただ、いっぱい水が集まっているところに見えた。
海の持つ力強さがない。
元気良さも、荒々しさもない。
天然の海ではなく、養殖の海といった感じだ。
海の向こうに見えるのも
これまた陸ではなく、品川埠頭という名の埋め立て地。
埋め立て地から埋め立て地を見ているわけだから
大きな庭の池の中の、大きな石から大きな石を見ているようなもんだ。
ここもあそこも全部人工物。
人工物だからって、寂しいとか切ないとか
そういう感覚はまったくない。
だけど、このへんが、ぜんぶ海だった頃は
その表情も、吹く風も、聞こえる音もぜんぶ違ったんだろうなあと思った。