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October 04, 2006


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デパ屋上の午後

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デパ屋上(オク)って、なんて寂しいんだろう。
先日、東急東横店の催事場で開催中の「なにわうまいもん市」に行った際
買ったのはいいが食べる場所がなく探していると、ふと屋上に出た。
催事場の横に屋上があった。とても寂しかった。

デパ地下(チカ)は、長いこと盛り上がっている。
食料品売り場となっており、総菜やら弁当やらスイーツやらが並ぶ。
かなり前は、ただ食料品が並んでいただけだったんだけど
総菜にしても、スイーツにしても、全国の有名店が並ぶようになった。
話題の店や、行列のできる店が、デパートの地下に集まるようになった。
催事場といえば、以前は上のほうの階だけにあったのが、今は地下にも多くある。
食品催事場なんていうのもできていたりする。

デパ地下は、デパートのアイデンティティ、個性を創出する良い場所になっている。
化粧品の品揃えや、洋服ブランドよりも、食料品はターゲットが広い。
お店の入れ替えもしやすいため、新鮮さが維持できる。

「噴水効果」という、地下で買い物したお客さんが、上の階で買い物をするという戦略の
そのスタート地点も担っているため、どのデパートも気合いが入っているわけだ。

新聞のチラシを見ても、最近は、地下だけのチラシが入っている。

「神戸○○の「○○○○」が限定発売」
「秋の感謝祭、○○○○物産展」
「食品催事場で、新作○○○○祭」

写真が美味しそうなので、ついつい行きたくなってしまう。
行ったら行ったで、「ついでに上のHMVでも行こうか」「ちょっと本屋行かない?」となる。
噴水効果、大成功である。

それに比べて、屋上はどうだろう。誰もいない。
いや、ほんとは何人かいるんだけど、「誰もいない」という言葉が似合うくらい寂しい。

やつれたペットショップが寂しい。
汚れた動物の乗り物が寂しい。
カチカチになったフランクフルトが寂しい。
どこかから流れるマシンのBGMが寂しい。
端の割れたベンチが寂しい。

寂しいことだらけである。

「寂しい感じがいいよね」という意見は、一度、横に置いておきたい。よいしょと。
なんとかならないものだろうか。
どうして、そう簡単に諦めてしまったのだろうか。諦めてしまっているのだろうか。
うちの屋上はすごいでっせー、というデパートは作れないだろうか。(あるかもしれないけど)

だって、一応、渋谷の土地ですよ。新宿の土地ですよ。
東京以外の都市にしたって、良いロケーションにあるわけでしょう。
そこが、屋上というだけのことで。

光を当ててあげたいなあ、デパ屋上に。
なんか、寂しそうなんだもん。

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いやいや、そんなことはない。


Posted by eno at October 04, 2006 11:38 AM


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