Lovely Broken Thingを聴く。
Lovely Broken Thingは、Underworldの待望の新作だ。
ただ、この新作は、HMVでもタワレコでも、amazon.comでも売っていない。
彼らのサイト「underworldlive.com」のみでの販売となる。
これは大きなことではないだろうか。
「CDパッケージ販売じゃない」というだけではなく、「直販」というスタイル。
アーティスト直販という試み。産地直送=「産直」なのである。
CDによるパッケージ販売をやめて、iTunes Music Storeのみの販売
というスタイルが、どんどんと増えてきている。
(とはいえ「通常流通も捨てられないので、extra trackだけね」というケースが多いけど)
だけど、それは「パッケージ」と「CD屋」をやめて
「オンライン音楽屋」からの「デジタルデータ」の販売となっただけのこと。
オンライン店舗か、リアル店舗かの違いだけで、ショップから買っていることには違いない。
八百屋で買ったリンゴには変わりないわけだ(もしくはOisixとか)。
結局「屋」から買っているのである。
流通を通って「屋」で売ってる商品だ。
が、このunderworldのLovely Broken Thingは産直だ。
青森の農家から直接買っているのである。
最近、スーパーに行くと「仁科果樹園のブドウ」とか「井上さん家のシューアイス」とか
生産者が名前を出して売っている商品があるが、直販というわけではない。
(もちろん、生産者の顔が見えるのはいいことだけど)
この新作は「アンダーワールドさん家のエレクトロニカ」であるだけでなく
アンダーワールドさん家から直接買っているのである。
iTunes Music Storeが盛り上がる中
この「iTunes Music Store飛ばし」行為は非常に面白い。
(後でiTunes Music Storeでも別テイクが売られるらしいけど)
やっとこ、みんながリアル店舗から、オンライン店舗に歩む中で、直販という選択。
さらに、曲データは生mp3だ。
DRMなどない。(それかなり凄いよね)
ヤじゃなくてシャ!
「屋」じゃなくて「者」から買う。
そんなスタイルの、大きな第一歩を見た。