enoblogbanner2011.png
kenjienotwitter.png


August 10, 2009


linepen.jpg
Yellow Magic Orchestra in World Happiness 09

ymo_wh09.jpg

いくらYellow Magic Orchestraが好きだからと言って
フェスに行っておいて、Yellow Magic Orchestraのことしか
blogに書かないなんて、そんな馬鹿なことあるだろうか。


だけど、Yellow Magic Orchestraのことだけを書こうと思う。

それが、もう僕の精一杯なのだ。


ムーンライダーズ、というか、慶一さんのことも書きたいし
LOVEずっきゅんの相対性理論のことだって
久々に会って喋ったBOSEというか、スチャダラのことだって
ほかにもいろいろ、書きたいことはいっぱいあるけれど
いまは、Yellow Magic Orchestraのことを書くので精一杯だ。


ふっと空気が変わる。


相対性理論の演奏が終わると、会場に、すっと、風が吹いた。

蒸し暑かった会場も、いつの間にか暗くなり、涼しさも感じるようになる。


「Yellow Magic Orchestra!」という呼び声がかかり、メンバーがステージに現れ
いきなりのThe Beatlesのカヴァー、「Hello Goodbye」でスタートした今日のライブは
「1000 knives」という懐かしい曲も挟みながら、アンコールの「Fire Cracker」までの
全10曲、約1時間、ものすごくファンキーで、ピースフルで、楽しい演奏だった。

どれも。これも。


「Human Audio Sponge」「HASYMO」「Yellow Magic Orchestra」と
名義をいろいろと、意思によって、或いは都合によって、使い分けてきた彼らが
「新たなYellow Magic Orchestra」としての、大きな1歩を歩んだ
その歴史的な瞬間を感じさせてくれるようなライブだった。


一昨年の、まだ、Human Audio Sponge名義でのパシフィコでの公演から
京都のLive Earthでの、Yellow Magic Orchestra名義での演奏
そして、昨年の、Yellow Magic Orchestra名義でのヨーロッパ公演
その直後に行われた、昨年のWorld Happinessでは、HASYMO名義でのライブだった。
そして、昨晩の、Yellow Magic Orchestra。


名前は変われど、これらは、すべて連続している。

少しずつ、少しずつ、「いまのYellow Magic Orchestraの音」を
探したり、発見したり、掴んだり、積み重ねて、昨晩のライブがあった。


驚くほど、ファンキーで、ピースフルで、楽しいサウンドの
Yellow Magic Orchestraが、出来上がっていく課程を、僕はずっと観てきたように思う。


名義は行ったり来たりしたけれど、サウンドはずっと同じ直線上を進んでいた。
どこのどんな線とも、交わることのない直線。
もちろん、この先もあることを信じたいけれど、その直線の先端が昨日のライブだった。


あのサウンドを鳴らすバンドなんて、世界に1つしか存在しない。

どこの、なににも、似ていないサウンド。

それが、Yellow Magic Orchestraなのではないか、と改めて確認した。


ライブ後、坂本さんに「YMOの人だと思うと、緊張して喋れないんです」と伝える。

もちろん、冗談に言っているのだが、半分本気なのだ。

30年以上も追っかけてきていると、簡単な感想なんて、口にできないものだ。

それは、Yellow Magic Orchestraが、止まることなく、走っているからだと思う。


「1曲目がHello Goodbyeだったんで、いきなりまた散会かと心配しました」と言うと

「あ、いきなり1曲目でお終い? それ面白いね」と笑ってくれた。


Yellow Magic Orchestraを前にして、「散会」を笑い話にできるなんて
なんて、ハッピーな時代になったのだろう。


うん。

もう、その心配はいらないのかもしれない。

そう信じたい。


この先にあるサウンドが、どういうものか、聴き続けたい。


ありがとう、Yellow Magic Orchestra!


Posted by eno at August 10, 2009 06:01 AM


そのほかのブログ記事(最新30)