長男から、学校の行事で使うため
音楽をCDに焼いてくれ、と頼まれた。
明後日までだ、と言う。
おやすいご用と、訊いてみると
「この曲なんだけど......」と、曲のリスト。
ん?
どういう意味だ?
「え? 元のCDはないの?」
「ないよ」
「え、じゃどうするの?」
「インターネットから、ばぁーって落とせるかと思って」
きみきみ、パパを犯罪者にしたいんかい。
これでも、パパ、権利関係の会議に出たりしてるんだけど。
よくきくと、さっぱり悪気がない。
そりゃそうだ、とも言える。
たしかに、YouTubeとか見てると、コンテンツが無料に思えてくるわけだ。
あまり深く考えているわけでもなく、YouTubeで曲を聴いたりした
経験があったりすると、そういうものだ、と思ってしまうということか......。
もちろん、言えば、息子も「そりゃそうか」と、わかるわけだけど。
「コンテンツは無料ですよ」の認識問題が、家族で感じるとは思わなかった。
「あのな......」と、まさかこのタイミングで
インターネットと、商品の価値や、制作者の食いっぷち
法律とか犯罪のことを、息子に伝えることになるとは思わなかった。
ま、いい機会だったかも。
「で、どうしよう?」
もったいないけど、iTunesで買ってCDに焼けばいいかと
息子に、曲リストを見せてもらうと......
うわー、ジブリがいっぱい......。
絶対、iTunesで売ってねぇ。
「この曲じゃないと、だめなの?」
「みんなで、歌うから......」
給食の時間に使う、とかだったら
スティーヴ・ライヒと、カールステン・ニコライのCDでも渡して
みんなで聴いたら、楽しい小学校生活じゃん、とも思ったけれど
どうやら、楽曲指定とのこと。
というわけで、明日、CDショップに行って買うことに。
面倒くせぇ。
しかし、ジブリ、ベストみたいなのがなかったら
これ、ぜんぶ1枚1枚、アルバム買うんかな、オレ......。
「ていうか、なんでお前、こんな、頼りないDJみたいな係やってんの?」