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December 17, 2008


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世界が近い

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前作、『newtonica』のときもそうだったが
『newtonica2』をリリースして、改めてAPP STOREの流通力を感じる。


「マスターアップして1週間くらいで全世界発売」、というのは、あまりにも強烈だ。


もっとクリエイターたちは、この強烈なパンチを味わったほうがいい。

頭で知る、というのと、体感するのは、えらく違う。
既存の流通形態に比べ、どっちが良いとか、どっちが悪いとかではなくて
純粋に、強烈なのだ。体感する強烈さなのだ。

東京から大阪まで行くのに、2時間半くらいかかっていたのが
突然、「12分で着きます」と言われたようなものだ。
ま、この例だと、12分で着くほうが、圧倒的によいわけだけど。

いやいや、スピードの問題もすごいんだけど、「全世界」というのがすごい。
アメリカはもちろん、ブルガリアや、エルサルバドルにも届いてしまう。


これは、ゲームに限ったことではない。

取材でカメラマンに会うたびに言っていることなのだが
自分の写真のプロファイルをまとめて、指でサッとめくって見れるようなアプリを
フォトグラファーだったら、APP STOREでリリースするといいと思う。

有料で売ってもよいが、名刺代わりに無料でリリースすれば
相当な数のダウンロードが、世界から得られるだろう。
そこから始まる、新しい出会いや、仕事もあるだろう。

そんな、アプリだったら簡単に作れるだろうし、もしプログラムのスキルがなくても
そのくらいのアプリだったら、できる人に頼めば誰かが作ってくれるだろう。


僕が新人のバンドだったら、レーベルやレコード会社に任せてないで
自分でトラックのサンプルが聴ける無料アプリを作って
APP STOREを使って、全世界に、プロモーションをうつ。

iTunesのパブリッシャーになるのは大変かもしれないけれど
APP STOREだったら、個人だって簡単にパブリッシャーになれるのだ。


そんなことを思っていたら、UKのPocket Gamerというところで
『newtonica2』が、「ゴールドアワード」を獲得した、というニュースが入った。

そのコメントが、ほんと嬉しい。
「『newtonica2』は、iPhoneの最重要タイトルだ。
 格好よくてスマートで、スタイリッシュでクレバー。
 そして最も重要なことは、中毒性がある、ということ」と書いてある。

海外で、こんなにスピーディに評価されるというのは、刺激的だ。
まだ、マスターアップしたのは、つい先日だから。


海外の評価に関して、『newtonica2』は、前作よりも評判がよく
APP STOREのレビューも、アメリカでは、ほぼ5点満点の4.8点。
スペインや、オーストリアでも、満点の5点。
ほかの国でも、4点以上をいただいている。


ずいぶん、面白い時代になってきたなあ、と思う。


初めてプロとしてゲームを作ってから、ほぼ20年。

新しい取り組みにチャレンジできて、評価をいただいていることに感謝したい。


来年は、いよいよ久々の舞台だ。


Posted by eno at December 17, 2008 04:58 AM


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