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December 07, 2007


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永遠平和のために

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カントの『永遠平和のために』を読む。
以前に読んだときは、正直、そこまで印象に残らなかったので
現在は、それだけ、平和に対して考える状況になったということだ。
世界も変わってきたし、自分も変わってきたのだろう。


『純粋理性批判』など、批判シリーズをを書き終えたカントが
本書『永遠平和のために』を著したのは、なんと71歳になったとき。

なにより、この極めて具体的で、モダンで、わかりやすい書が
書かれてもう、210年以上経っているということに驚いてしまう。
まるで、いま、この世界に対して、投げかけている書籍のようだ。


「平和とは、すべての敵意がなくなった状態である」とカントは言う。

「いかなる国も、他の国に対して、武力で干渉してはいけない」とカントは言う。

「紛争のために、国際を発行してはならない」とカントは言う。


素晴らしい。
まるでいまの世の中を見て、書いているかのように思える言葉ばかりだ。
世界中の国のリーダーが、いま読むべき本だろう。

どのページの、どの言葉を読んでも、深く突き刺さり、考えさせられる。


完全な平和が訪れる、というのは難しい。
この地球という星の上に、暮らしも宗教も言語も異なる
たくさんの人間が住んでいるからだ。

難しいからこそ、平和に対して、永遠に努力をしなければならない。


カントは言う。

「隣合った人々が平和に暮らしているのは
 人間にとってじつは「自然な状態」ではない。
 戦争状態、つまり敵意がむき出しというのではないが
 いつも敵意で脅かされているのが「自然な状態」である。
 だからこそ、平和状態を根づかせなくてはならない」


国際連合の設立に繋がり、日本国憲法にも反映されたという、この本。
いま、ぜひ、ご一読を。


Posted by eno at December 07, 2007 06:31 AM


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