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November 19, 2007


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爆弾の気配り

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数日前に、「ママ大変」と書いたが
本格的に大変になってきた。

夜泣きに加えて、寂しんぼ状態、が始まった。

寝かせると、泣いてしまう。
だっこすると、泣きやむ。

しばらくだっこして、機嫌が良くなったのかなと
寝かせると、また泣いてしまう。


大人が泣くのとは違って
子どもが泣くのとも違って
赤ちゃんが泣くのは、本気だから大変だ。
放っておいても、ずーっと泣き続ける。


夜泣きの時限爆弾だけでも大変だったが
だっこしないと泣く、という
センサー付き爆弾の機能も兼ね備えてしまった。


これは、厳しい。
ずーっと、だっこしているわけにもいかないし。
体力の限界もあるし、気力の限界もあるし
そもそも、妻と母という、やることもいっぱいあるし。

だけど、だっこをやめると泣く。
赤ちゃんに、こちらの事情など、わかるはずがない。
泣く。
泣く。
泣きマシーンだ。

泣いているのを、少しの間、放っておいても
また、だっこをしてあげなければならない。
これは、厳しい。

そんな、寂しんぼ状態、が
いつまで続くかわからないのも、精神的に厳しいだろう。


だけど、カミさんは、そんな状態でも
「そうかそうか、ごめんね」と言って、笑顔で抱き上げる。


日曜日。
長男が、朝から夕方まで、出かける用事があったので
「一緒に、美味しいものを食べにいこう」とカミさんに提案した。

せめて、ちょっとくらいでも
「楽しいなあ」とか「美味しいなあ」とか、喜んでほしかった。
笑ってほしかった。

そのくらいの提案しかできないところが、情けないんだけど。


しかし、カミさんは、長男に悪いという。
長男が帰ってくるのを待って、一緒に夕食にでかけようという。

なんだか、どうにも、こうにも
心がぐにゃぐにゃになってきて
「そんなのどーでもいいから、食べにいこう」と言い、出かけた。


外はもう、少し寒くなっていた。

バギーで出ると、赤ちゃんはすぐに寝た。
だっこセンサー付き時限爆弾が見せた、ちょっとした気配り。

2人で食事をしている間、ずっと寝ていてくれた。


上海蟹が美味しかった。


赤ちゃんが泣いたら迷惑をかけるからと
個室を予約してから、食べにいったのだが
店に入ってから、家に帰るまで、ずっと寝ていてくれた。

おかげで、突然、ほわっとわいた、2人の時間ができた。

美味しいね、美味しいねと
笑顔で食事をするカミさんを見て
結婚したばかりの頃を思い出した。


横を見ると、バギーで、赤ちゃんが気持ちよさそうに寝ていた。
爆弾のちょっとした気配り。


カミさんと、デザートを半分ずつわけて食べた。

黒胡麻のプリンと
キンモクセイのスープに甘い団子が入ったデザート。

甘くて、切なくて、優しい味だった。


Posted by eno at November 19, 2007 05:01 AM


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