enoblogbanner2011.png
kenjienotwitter.png


November 05, 2007


linepen.jpg
三回忌

sankaiki_1.jpg

親父の三回忌だった。

亡くなった日もそうだし、昨日もそうだった。
親父に関係する事の日は、いつも晴れ。

三回忌のついでに、と言ってはへんだが
骨壺から骨を取り出して、土に還した。

骨とはいえ、久しぶりに親父と再会した。
骨とはいえ、久しぶりに親父に触れた。

親父は、死んだら土に還るとよく言っていた。


自分も、死んだら土に帰りたいと思っている。

できれば、火葬じゃなく、最初から土葬がいいなあ。
できれば、焼いてほしくない。

燃やすなんて、エネルギーの無駄。資源の無駄。
しっかり、微生物に分解されたい。


三回忌というのは、3年経ったという意味ではなく
これから3年目を迎えるということだから
親父がいなくなって、もう2年経ったというわけだ。


毎年、紅葉が始まる頃。

落葉樹は、葉の色を、緑色からだんだんと変えていき
やがて葉を落としていく。

葉というのは、樹木にとって、かなり大切な部分である。
光合成によって、栄養を作る場所だからだ。


しかし、春や夏の間はそれでよいが
冬になると、樹木は、環境に対応するために
その大切な葉を落としてしまう。
捨てちゃおう、という判断だ。


その感覚が、すごいなあと、この季節になると感じる。
樹木の身になってみると。
1つの戦略。
有利と不利のバランス。

その戦略を取らないのが、常緑樹である。

逆に言うと、冬になったら捨てちゃうもんね、と見切ったことによって
落葉樹たちは、あんなにヒラヒラした大きな葉が持てるわけだ。

ずいぶん、割り切ってますね、と、この季節になると思う。

sankaiki_2.jpg

骨を土に還すことも終わり、帰り道、お寺の方に
「お父さんは、亡くなられてから、夢に出たりしませんか?」と尋ねられる。
「はい。まったく。ぜんぜん心配していないでしょうから」と答えた。


Posted by eno at November 05, 2007 02:38 PM


そのほかのブログ記事(最新30)