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July 30, 2007


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細野晴臣と地球の仲間たち

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「細野晴臣と地球の仲間たち」に行く。
夏を感じる暑さの、日比谷野外音楽堂。

〜空飛ぶ円盤飛来60周年・夏の音楽祭〜
と題してあるが、早い話が、細野さんが生まれて60年。
トリビュートアルバムも出たいま
そして、細野さんの次のプロジェクトが動き出すいま
みんなで細野さんの曲を楽しもう、祝おうという会だった。

ライブ前半は、トリビュートアルバム参加の方々による
細野さんの曲の大カヴァー大会。
愛があった。野外という良さもあり、オープンで楽しかった。
暑かったけど。

イベントの開演挨拶で、細野さんに加え、坂本さん、幸宏さんが現れる。
「うわ、いきなり?」と思っていると、ヴァン・ダイク・パークスの登場。
出演は知っていたんだけど、心の準備ができていない。
「えーと、落ち着け、落ち着け」と、思っているうちに曲が始まる。
参った。やられた。サンディがボーカルだし。
彼の初来日を見にいったのは、もう19年前。たしか同じ7月だった。
曲を聴きながら、あの頃を思い出してしまう。
すごく不安定だったなあ、あの頃。そんな気分まで蘇る。

その後、いろいろなアーティストが登場し、楽しませてくれた。
もうちょっと1曲ずつ、しっかり感想を書こうよ、という気もするんだけど
あまりにも多くて。思うこと多くて。見に行った人、みんな書いているだろうし。
しかし、1出演者1曲で、はい次、というのはすごかった。
豪華な音楽番組か、と思う。

途中、休憩を挟んで、後半へ。
後半は、細野さんメインのライブ。
そういう構成だとは知らなかったので、プレゼントのように感じる。

後半。
細野さんのバンドが、未知との遭遇の、あの5音階のテーマで始まった。
映画『未知との遭遇』を、亡くなった親父に連れられて行ったことを思い出す。
いま考えたら、そのとき、まだ7歳だ。
特別編でもう1回観たときも、まだ10歳。すごい親父だなあ。
やはり親父の影響は大きいなあ。自分もがんばろ、なんて思っていると
「ハリー・ホソノ&ザ・ワールド・シャイネス」、オンステージ。
超カントリー。カッコいい! そうだ、これが細野さんだ!

後半になって、細野さん自身のオンステージになって
やっと、なにかが目覚めてきた。
自分の中にいる、細野さんが目覚める。
僕は「YMOで育った」とかよく言っているけど
もちろん、「YMOで」に加えて、「細野さんでも」育っている。
細野さんのアルバムも、子供の頃から死ぬほど聴いた。
自分の中の細野さんが、ムクムクと大きくなっていく。

静かに興奮していると、ボディ・スナッチャーズが聞こえてきた。
カントリーで。これは不意打ち。殴られたようだ。この日、初涙。
どうも涙腺、弱くなってる。ていうか、思い出すこと多すぎて。
年取るって、いいかもなあ、と思う。
細野さんに、それを教えられているのかしら。
終盤、ヴァンダイク・パークス再登場で、The Four Mills Brothersを歌い
そして、幸宏さんが登場して、なんとカントリーでSports Men。
もう、なんだかわかんなくなっていく。ちょっと濃すぎ。
ちょっと待った。
……と、ここで気付く。そうか、これは細野さんのショウだ。

最後は、なんと全員で「さよならアメリカ、さよならニッポン」。
懐かしすぎ。2回目の涙。どうやら、僕は不意打ちに弱いらしい。
これで、はっぴいえんど、というメッセージか。
国立競技場の再結成、行けずにラジオで聴いたなあ。
録音して何度も聴いたなあ。
なんか、忘れてたこと、いっぱい思い出したわ。

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打ち上げで、細野さんと語る。
細野さんと、こんなに長く会話したの初めてじゃないかなあ。
語った内容は、僕のUFO体験が中心なんだけど。
その後、共通の友人が遅れてやってきて、幸宏さんと飲んだ。
酒、飲みながら、幸宏さんと会話したのが嬉しかった。

細野さんとUFO飛来の60周年のイベントだったが
自分の人生を振り返るイベントでもあった。音楽ってすごいね。
なにより、細野さんが元気で音楽をやっていることが幸せ。
そして、僕の尊敬する3人が、笑顔で会話したり、抱き合ったりしているのが
もうたまらなく、なんとも言えず、嬉しくて嬉しくて
この日、3回目の涙となった。

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ありがたいことだ。長生きはするもんだ。……まだ短いか。


Posted by eno at July 30, 2007 03:54 AM


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