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September 23, 2006


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名古屋の台湾

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仕事で名古屋に行ったついでに、前から行きたい行きたいと思っていた
「味仙(みせん)」で、台湾ラーメンを食べてきた。

台湾ラーメンは、醤油、トンコツ、味噌などと並んで、いやそれ以上に
名古屋では、重要なラーメンの種類の1つである。皆が愛している。
名古屋=台湾ではないため、ご当地ラーメンとはならないが
名古屋には台湾ラーメンを出す店が多くあり、名古屋名物ラーメンとなっている。
その元祖といわれているのが、「味仙」の台湾ラーメンだ。
なんでも、最初は「まかない」だったそうで、作者=味仙の経営者が台湾人だから
「台湾ラーメン」というネーミングらしい。
確かに台湾の担仔麺に近いので、トルコライスよりは遠くないネーミングだ。

で、食す。
ズルズル……。

激辛と言われていたので、覚悟はあったのだが
確かに辛いが、そこまで激辛という感じではない。「辛いね」っていうくらい。
「蒙古タンメン中本」のラーメンでいったら、そんなに上のほうの辛さではないし
僕の大好きな芝大門の「味芳斎」の牛肉飯みたいなのを、激辛と呼ぶのだと思う。
(かなり美味しいので、辛いのが大丈夫な人は是非行ってみてください)

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味のほうはかなり美味しかった。
当初期待していたよりも、遙か上をいく味。
「辛い」とか「台湾」とか、そういうことを意識しすぎていた。
そんなの全然関係なく、普通に美味しいラーメン。
いや、普通にじゃなく、あまり出会えない類の美味しいラーメンだった。

写真ではわかりづらいと思うが、かなりドンブリは小ぶり。
この小ぶり感が台湾式っぽさを出している。
味は鶏ガラのベースにラー油が浮かび、大量のニンニク+赤唐辛子。
そこにやや太いストレート麺、そして炒めた挽肉、ニラなど。

とにかくインパクトは、大量のニンニクと唐辛子系の辛み、そして挽肉の旨味である。
であるが、鶏ガラの出汁がしっかりうまいんで、単なる辛みラーメンとは異なる。
純粋な美味しさの上に、挽肉やらの旨味、そして辛みと、それぞれがしっかりと存在する。

「台湾ラーメンという辛いラーメンを食べに行こう、美味しかったらいいなあ」
などと思って伺ったのが、申しわけなく思える。
「辛い」という要素は、辛みの美味さが加わったほうがいいでしょう、ということで
まずは基本的に、純粋に美味しいラーメンだった。

名古屋食。
僕は前から「味噌カツ」に疑問を抱いていた。
「トンカツ+味噌」というアイデアだけに頼り切っているように感じるからだ。
例えば、東京のトンカツ屋では、新橋の「燕楽」のように基本が素晴らしい味がある。
もしくは、恵比寿の「キムカツ」のように新進気鋭のトンカツもある。
目黒の「とんき」のように、総合力の勝負もある。
だけど、名古屋の味噌カツは、そのカツ自体のクオリティの追求が弱いように思える。
これぞ「ザ・味噌カツ!」みたいなのを食べてみたい。
味噌のソースは美味しい。だが、どの店も「カツ」そのものはどうだろう。
カツだけを純粋に見たとき、素晴らしい出来の味噌カツ屋を知らない。
いや、もし、そういうお店があったら教えていただきたいんですが。

という中で、「味仙」の台湾ラーメン。
企画アイデア的な強さだけではない、純粋な美味しさに納得して名古屋を発った。

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店の内装が、台湾ラーメンの彩り、そのものなんだよね。それにちょっとウケる。


Posted by eno at September 23, 2006 02:25 AM


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