コカ・コーラへ。
コカ・コーラへ行くたびに思うことだが
コカ・コーラは、タクシーに乗って「コカ・コーラ!」というと着く。
商品名を言えば、その会社へ着くわけだ。
タクシーを停めて、タクシーの運ちゃんに
「マックシェイク!」とか「カラムーチョ!」とか言っても困るだろうが
「コカ・コーラ!」は困らない。
コカ・コーラへは、オフィスからタクシーで5分の距離だから
恵比寿のあたりで「コカ・コーラ」といえば
「ああ、日本コカ・コーラ本社のビルなんだろうなあ」と
タクシーの運ちゃんに伝わりやすいということもあるが
それにしても「コカ・コーラ」である。
ジャスト・セイ・コカ・コーラ。
まるで、映画を観る前の売店で告げるように
まるで、コンビニに買い出しに行く仲間に伝えるように
「コカ・コーラ」といえば、そこへ着く。
ブランド名と社名がメジャーな会社で
ブランド名、イコール、社名、が成立しているというのが条件だが
他にあまりないんじゃなかろうか。
店舗がない、というのもあるだろう。
新宿駅からタクシーで「マクドナルド!」と言っても、「どこの?」となるだろうし
本社のあるアイランドタワーまでナビすれば、そこにあるのはロッテリアだ。
いつものようにタクシーで「コカ・コーラ」とだけ告げ、日本コカ・コーラ本社へ。
いつの間にか、受付の女性が変わっていた。
こちらの社名と名前を告げ、担当の方を呼んでいただく。
「すいません、もう一度、御社名を教えていただけますか……?」
ああ。社名がメジャーって素晴らしいことだ。