風と緑と時間を味わった。
都会を離れることは、人工物を離れることだ。
人工物から離れることは、現代から昔へと戻っていくことに近い。
空があって、雲がちぎれ、風が流れている。
山がそびえ、木々が立ち、草がそよいでいる。
ただ、それだけ。
ただ、それだけの風景。
人工物に囲まれる毎日を離れて、自然に囲まれる。
厳しさと、穏やかさの両方を持った風景。
自然のリアリティと迫力に一瞬、声が出なくなる。
視界いっぱいに、雄大な自然が広がると
その向こうのさらなる自然、太陽からの光を感じる。
太陽からの光が、この地球の空を抜け、地上に届くのを感じる。
散乱して青い空を浮かび上がらせ、光と影で雲を形作る。
地上に降り、それを受け止めた植物が緑色に輝く。
大昔は、こんな感じだったのだろうか。
大昔は、こんな大地を、だだだっと駆け回っていたのだろうか。
それとも、大昔は、空の色も、草の色も、違っていたのだろうか。
変わらないのは、太陽があったということ。
太陽があって、地球があって、自然があったということ。
同じように風が流れ、草がそよいでいたということ。
雄大な自然のスケールによって
時間のスケールまで感じさせられる。
風が吹いて、ふっとそこに行ったような気がした。
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