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August 06, 2006


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European Jazz Trio

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真夏に外で聴くライブのJAZZもよいが
クーラーの効いた室内で見るDVDのJAZZもよい。
そんなノリをご理解いただける人にかなりオススメなのが
European Jazz TrioのDVD、『An Afternoon in Amsterdam』。

アムステルダムの歴史的な建物の中、非常にアットホーム的なフロア。
中央にトリオが陣取り、周囲を聴衆が囲む中、暖かく繊細な演奏が始まる。

ライブ録音のためのライブ録音は、セッティングが重要だ。
ティータイムに招かれたお客さんは、地べたに座り、ソファに腰掛け
身体を揺らし、腕や足でリズムを刻み、笑顔と拍手をメンバーに贈る。

European Jazz Trioのレパートリーは、オリジナルもあるが
スタンダードナンバーが主である。
スタンダードといっても、ジミヘンやオケ曲だったりするから面白い。
このDVDのライブでも、ピアソラの「Libertango」(名演!)や
サイモン&ガーファンクルの「スカボローフェア」が演奏され
最後はABBAの「Dancing Queen」である。
(なんて素晴らしい選曲なんだろう、これこそが「今」というモダンだと思う)
「It could happen to you」のようなジャズのスタンダードも(元は映画だけど)
演奏されるが、非常にノリよく、独特の展開を聴かせてくれる。

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こういう試みのバンド、アルバムは多く存在するが
どこか、ダイエーの食料品売場で流れるBGMみたいになりがちだ。
そういったつまらないジャジーなスタンダードが与えている悪影響は計り知れないが
一線を画すどころではない、異なる宇宙に彼らのサウンドは存在する。
こういうものは解釈を楽しむわけだ。
ちょっとした遊び心に共感するわけだ。
そして、それがライブであるからこそ、届くものがある。

自己主張スレスレのラインを軽快に、ときおり挑戦的に踊らせるベース。
Kマークのハンドメイドジルジャンが、心地良くスウィングを刻むドラム。
固めのドイツピアノ、スタインベルグに暖かさを響かせるピアノ。

ジャジーなスタンダード・ポップなんて、ジャズじゃない、という人もいるだろう。
ジャズなんて面白くないしスタイリッシュな雰囲気が気持ち悪い、という人もいるだろう。
そんなつまらない人たちじゃないなら、ぜひこのDVDで楽しんでほしいなあ。
「まるでそこにいるような」と意図されたライブを
クーラーの効いた部屋でDVDで見るのは、この夏、ちょっといいですよ。

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こいつの何がいいって、プレイもいいが、ルックスがいい。


Posted by eno at August 06, 2006 09:00 PM


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