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May 31, 2006


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『Vフォー・ヴェンデッタ』と『パビリオン山椒魚』

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いろんな人に「観たほうがいいよ」と勧められ
行こう行こうと思っているうちに時間が経ち
とはいえ、まだしばらく公開してるだろうと
ウェブをチェックしてみると、週末からはもうポセイドン!
ということで、慌てて『Vフォー・ヴェンデッタ』。

まだ観てない方も多いでしょうし、DVDでという人も
多いでしょうから、内容に関しては書きませんが
独特の匂いが、最初から最後まで突き抜ける、面白い映画でした。

僕の「3大クラシックフェバリット」の1つでもある
チャイコフスキーの「1812」が、音楽の主題として使われていたのが
(メインで使われている以外にも、フレーズ利用もされていた)
非常に効果的だったと思う。
ナポレオンのロシア侵略と、ロシア軍の反撃、そしてフランス軍の敗北と
映画の内容にも合っていて、ま、そんなこと抜きにしてもうまい選曲だった。
主人公Vの部屋に置いてある、872曲入りのジュークボックスから流れる
ジャズのcry me a riverも、二人の関係とピッタシでいい演出でした。

ところで、どうせならと、品川のIMAXに観に行ったのですが
(基本的には飛び出す3D映画を上映している映画館)
あそこ、やっぱりいいですね。
スクリーンは縦16m、横22mもあるんです。(もちろん最大級)
普通の映画館の数倍の大きさで、視界に映画以外は入らない。
音も無理しない感じなのに、かなりいいサウンドです。
IMAXは、いついっても最大15人くらいしかお客さんがいないので、オススメ。
本当の穴場ですな。(ずっと「いつ無くなるんだろう」と心配しています)
Vフォー・ベンデッタ観て「良かった!」という方は
週末までにもう1度、IMAXで観てもいいんじゃないかというくらい、良いです。
(ちなみに、来週からのポセイドンもIMAXでのお楽しみ)

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と続けて、夜の21時からは、渋谷で『パビリオン山椒魚』の試写会。
完成披露の試写会で、舞台挨拶付きということもあり、お客さんは超満員。
試写会で立ち見ってのも、なかなか珍しいこと。
オダギリジョー効果はすごいですな。

こちらも、内容については触れませんが
たまたま、『Vフォー・ヴェンデッタ』と重なる部分があり
それを強く感じた映画でした。
それは、音楽の重要性。
映画音楽としての、楽曲の素晴らしさ。
僕は、この映画の音楽を担当された、菊地成孔さんという方が
失礼ながら、どんな人か全く知らないのですが、彼の仕事が素晴らしく良かった。

BGMという立場を守りながらも
音楽が脇役に徹する部分と、主張する部分のバランスが見事。
もちろん、曲自体も良いのですが、仕事が本当にうまい。

『パビリオン山椒魚』という映画は、パズルのピースが順に登場し
集まりながら、分散して加速するというような手法を取っているので
不思議な世界観を知らずと漂ってしまう雰囲気が面白い映画なわけですが
菊地成孔さんの音楽がなければ、その試みは成功しなかったんじゃないかなあ
とまで思えるほど、映画にとっての重要な役割を担い
しかも、それをサラっと深いところでやってしまっているのが凄い。

あまりの才能ですので、これからいろんな映画音楽を手がけることになるでしょうが
非常に楽しみです。

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こちら、舞台挨拶。
こういう「終わった」&「観てね」の感じっていいですね。


Posted by eno at May 31, 2006 01:28 AM


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