雨の公園に惹かれる。
雨の公園には誰もいない。
ワイワイと遊ぶちびっこもいないし
ランチを食べるOLもいない。
犬の散歩途中のじいさんもいないし
住所が不安定なおっさんもいない。
ネコもいないし、カラスもいない。
廃線になった鉄道の線路や
使われなくなった工場の跡地に出会うと
少し似たような印象を受けるが
そういうものは、諦めがつく。
今日も明日も変わらないからだ。
雨の公園は、明日にはまた賑やかになるだろう。
だけど、今日という時間もちゃんと存在するわけで
時間が空っぽになっちゃったような感覚。
その独特の空気の中、雨が激しく打ち付けていく。
誰もいない、誰も使わない公園に立って
傘を差しながら、煙草に火をつけると
暇そうにしていた公園と会話したような感じになる。