ベトナムのことを書こう。
といっても、なんだか霧の中。
なぜ、なんだろう?
こんな感覚は初めてだ。
記憶がない、とかそういうことではない。
まだそんなに経ってないわけで、記憶は鮮明だ。
だけど、実感として、ものすごく不透明だ。
1つ思うことは、前半でホーチミン。
後半で、ニャチャンのアイランドリゾートと
日本を離れ、普段の東京とは、まったく違うところへ行き
さらに、まったく違うところへ移動したからではないだろうか。
過去にも、パリからローマとか似たような体験はあるが
ホーチミンとビーチリゾートほど離れていない。
でも、はっきりとは理由はわからない。
わからなくても、ぜんぜんいいんだけど。
初めて行った、ホーチミンは、思ったより近代化していた。
もうちょっとレトロな雰囲気かと思っていたんだけど。
とはいえ、新しい、という感じではない。
ホーチミンの街から少し離れると
高層マンションが多く建設されていた。
建築予定地の看板も多くあった。
どうして郊外の高級高層マンションに住むのか?
市内に一軒家建てたほうがいいじゃないか?
とドライバーに訊くと
安全面とステータスだと言っていた。
わかるけど、わからないなあ。
どっちも、同じコストで実現できるように思うんだが。
ベトナム料理は、大好きになれなかった。
滞在中は、ぜんぶ、あちこちでベトナム料理を食べたんだけど。
どれも、美味しい。
どれも、美味しいんだけど、飛び抜けた皿には出会わなかった。
ホーチミンの街は、聞いてはいたが、バイクの数が凄かった。
ほんと凄すぎて、最初は戸惑った。
滅多に信号なんてないから、大群の川魚が泳ぐ川を渡るように
バイクの群れの中を、道路を横断するのだが
最初は、まったく渡れなかった。
こっちで言う、明治通りみたいなところも、信号なし。
が、最後には、スイスイと慣れてしまった。
ホテルにラウンジが付いていて
インターネットなんかができるんだけど
そこはいつでも、アルコールまで飲み放題で
軽食が食べ放題、というスタイルがすごくよかった。
カレーがうまかった。
後半は、国内線でニャチャンに移動。
まったく変わって、ビーチリゾート。
ある意味、ベトナムにいるのか、バリ島にいるのかわからない。
食事とスタッフの衣装がベトナムだけど。
船着き場まで移動して、そこから船でリゾートへ。
ヴィラに自転車が置いてあって、リゾート内はそれで移動。
それが、すごく楽しかった。
ビーチがキレイだった。
もともと、宿泊者しかビーチにはいないわけだけど
日差しが強いおかげで、誰も長いことビーチにはおらず
ほとんどずっと、貸し切りビーチだった。
本土から船で移動、といっても
車で行けない離れた湾に移動するだけかと思っていたんだけど
スタッフは、「違う島」に、移動したかのように説明していた。
誰もが、いつどんな会話でも、「island」と言っていた。
そう言われれば、確かに確かめようもないし
ビーチの反対側は山だし、道はそっちに伸びていないし
地図もなければ、案内図にはそっち側は書いていない。
これは、良いアイデアだと思い
だったら、そう思いこんだほうがいいやと、そう思うことにした。
帰ってからも、わざと調べていない。
曖昧な感じが、すごく良い。
しかし、霧の中だなあ。
ほんとに、そこに居たのだろうか。
思い出すたび、そんなふうに感じてしまう。
記憶を植えつけられたような。
そんな思い出のベトナムである。
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