濱田家へ。
夜の人形町。
以前から御贔屓、ということで
食事をさせていただく。
どれも、器が美しい。
出汁が、しっかりしているけど優しい味。
優しい出汁だ。弱い出汁とは違う。
強くて優しい。
こんなこと言ったら失礼かもしれないけれど
最後の食事(ご飯もの+みそ汁)が、もっとも美味しかった。
ご飯もので、ここまで「美味しい!」なんて驚いたの
どのくらいぶりだろう?
そして、なにより
僕が印象に残ったのは、人がよかったことだ。
まず、女将がよい。
よい、なんて失礼か。失礼。
すごくいいバランス感覚を持った方だなあと思った。
ほかの方々も、みな、よかった。
気持ちよい間、を持っている人たちだった。
緩すぎず、柔らかい。
誰も、つんとした雰囲気をいちども見せなかった。
ものすごく、気持ちよかった。
いや、僕も、それなりに
日本料理……というか、割烹だって、料亭だって行ってますよ。
でも、あそこまで、お店における「人の価値」を感じたところは
いままで、なかった。
あのくらい、いいバイブレーションを持った人達を
スタッフとして集めてくるって、もしくは、さらに育てるって
どのくらいのことなんだろうなあと思いながら、玄関を出る。
「こちそうさま〜」
小雨が降っていた。
「傘はいらぬ」と、少し歩いた。
一人になると
なぜか、久々に、マイケル(芸人)のことを思い出した。
店の外は、黒塗りの車 with 運転手、が多くとまっていた。
足下、NEW BALANCEじゃ失礼だったかなあ。と思う。