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June 01, 2006


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Blue Potential

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楽しみにしていた、Jeff MillsのライブDVD(CD付き)
Jeff Mills Live - Blue Potential』を買った。

このライブは、世界的なDJであるJeff Millsが
フランスのモンペリエ国立管弦楽団(誰だそれ)と共演したものである。
テクノのビートと、クラシックのサウンドを
作曲家でもあり、DJを行う、Jeff Millsというアーティストによって
アンサンブルしようという試み。

80名に及ぶオーケストラと、DJの共演は、それを聞いただけで興奮である。
フランスの遺跡、ポン・デュ・ガールという、ライブの舞台も素晴らしい。
その歴史的なパフォーマンスを見てみたいと
楽しみにDVDを買った。そして見た。

そしたら、あまり良くない。
すごく残念だ。
内容が良いのに、本当にもったいない。
Jeff Mills本人は、このDVDの仕上がりをどう思っているんだろう。

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練習不足なのか、実力不足なのかわからないが
「オケがちょっとナァ」という感じなのは、まぁいいとしても
(本気でうまいオケなんて、世界中にいくつかしかないからね。
 CDとDVDのおかげで、それに慣れちゃってるのも考えものだけど)
SoundのMixがよくないですよ、いくらなんでも。

野外ライブというのもあり、オーケストラ部分は
ものすごくアンビエントを含んでいる。
当たり前だけど、DJ(リズム)の部分は、そのままデジタルだ。
それをライブ会場で聴いたら、良いんだと思う。
混ざるんで。
生のオケの音も、DJのスピーカーから出る音も
同じ空気を通って、同じようにあちこちに反射して
オーディエンスの耳に届く。

だから、このDVDも同じようにデカいところで
例えば野外で、爆音で聴いたら楽しいんだと思う。
どっちも自然のディレイとリバーブがかかるわけで。
だけど、DVDでそれをやっちゃいけないんじゃないの?
普通、部屋で聴くとか、ヘッドフォンで聴くわけで。

だから、ライブアルバムなんかは
うまいことアンビエント混ぜて、ライブ処理を行うわけだ。

あともう1つ。
なんか、独特のリミッターがかかっていて、それが良くない。
オケから、ビートが入って、オケ+ビートになるとき
ガクんとヘンな感じになる。
ていうか、リミッター。
オケのみの部分とか、基本もっと低くなっちゃってもいいから
ダイナミズム欲しい。
足し算にならず、割り算になってしまっている。
全然ノレない。納得いかない。

野外という会場で聴く興奮、二つの異なるサウンドの生むグルーヴ
それを感じられるDVDにして欲しかったなあ。

だって、この偉大なる試み、このライブで最も重要なキーワードって
「融合」でしょう?

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Posted by eno at June 01, 2006 01:40 PM


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