『風に吹かれて豆腐屋ジョニー』を食す。
ご存じない方は、「なんだそれ?」と思われるかもしれないが
スーパーや百貨店で売っている、豆腐である。
パッケージがサーフボード型というのもすごいが
沖縄の海水苦汁と北海道の丸大豆を使っているという本格志向。
が、やっぱりすごいのはそのネーミング。
うすた京介の「ピューと吹く!ジャガー」かと思った、最初。
これは、今の時代のマーケティングというか
今の消費者コミュニケーションに合ったプロダクトですな。
同じようなものでは、恵比寿のハンバーグ屋『俺のハンバーグ山本』かしら。
メールとblogのコミュニケーションにピッタリの材料だ。
早い話が、まず「クチコミ」スピードが早くなった。
「クチコミ」の「クチ」は「テキスト」になってオンライン。
ケータイメールの値段も下がり、個人はblogで発信する。
たまたまスーパーで買った豆腐が美味くたって
blogで書いてみたり、友達にメールで「知ってる?」なんて聞くことはない。
が、その名前が「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」だったら、ある。
その上で大切なのは、ストーリーだ。
風ジョニだったら、沖縄海水苦汁&北海道丸大豆という本格造りだったり
サーフボード型のパッケージだったり、300円という高値だったり。
俺ハンだったら、生ハムで巻いたコーンクリームがハンバーグの中に入っていたり。
きむかつだって、そのネーミングに加え、ミルフィーユ型とんかつで成功している。
メールだったら「○○○○って知ってる?」みたいな簡単な問いから始まる。
が、その後に続くストーリーがなかったら、コミュニケーションが起きづらい。
相手に「え? なにそれ?」と返された後の、次の弾が必要だ。
blogだってニュースサイトだって、エントリー名やヘッドラインになりやすい
ワードがあった上で、「書く気になる」ストーリーがあることが重要だ。
しかし、この風ジョニの発売元、三和豆友食品のサイトってなあ。
これは、まだなかったほうがよかったんじゃないかなあ。
ここは、まだ消費者の頭の中のストーリーで置いておくべきだったんじゃないかなあ。