歳のせいにはしたくないが
知らないバンドやユニットの音楽に
積極的に手を伸ばすことがなくなっていた。
数年前なら、音楽雑誌でも読んだり
ウェブサイトでも見たりして
「へぇ」というレビュアーの評価や
「ほぅ」というインタビューを読んで
CDを買いにいったものだ。
そうやって出会った音楽というのは沢山ある。
しかし、この数年、気が付けば
ずっとテクノやドラムンベースばっかり聴いている。
いや、たまにはピンクフロイドやピアソラや
モリコーネだって聴いているが
要するに、同じCDばっかり聴いているのだ。
新しいCDを買わないというわけではないが
買うCDは全て、好きなアーティストの新譜ばかり。
好奇心も冒険心も、いつの間にか
全く無くなっていたように思える。
そんな春、知人(弓田さんありがとう)の勧めで
Fishmansに出会った。
Fishmansに出会ったというより
Weather Reportという曲に出会ったという方が
今はまだ正しいのかもしれない。
気が付けば、何度も聴いている。
これは驚いた。
なんて素晴らしいんだろう。
ものすごい世界観を持っている。
なんという宇宙観だろう。
僕の知らなかった音楽表現。
シンセで似た音を作って弾いて喜んでいるのなんて
何年ぶりのことだ?
知らぬ間にどんどんハマっていく中で
突然、DVDのライブ演奏を見せていただいた。
こりゃ、参った。
これは手元に置いておかなければ。
こんなにウキウキした気分で
DVDを買いに行くのは久しぶりだ。
もうすぐ梅雨がやってくるから
ますます楽しみだ。
まだ出会っていない曲もいっぱいあるのも
幸せでしょうがない。
唯一、残念なのは
「彼らの新譜が早く出ないかなぁ」と
言えないということだろう。