友人に中村伊知哉さんという男がおりまして
現在はMIT客員教授かつ、Stanford日本センター研究所長。
そして、元少年ナイフかつ、元郵政省という
果てしなく激しい人生を歩んでいる人ですが
彼とメールでやりとりをしていたら
彼が「自分は「の」にかねてより注目をしている」と突然言ってきたので小野リサ。
じゃない、驚いた。
というのは、僕も「の」研究家だったからだ。
しかも「の」実践者でもある。
言うてみれば「の」を愛した男でもある。
名前にも「の」が付いているので、因果もある。
だから、応報もある。
最初に実践したのが「Dの食卓」。
「D食卓」でもなければ、「Dは食卓」でも「Dを食卓」でもない。
「の」が無ければ、あの雰囲気は出ない。
「は」というのは単なるイコール関係を作るのだが、「の」は世界を創造する。
「AのB」とした場合、「A」をあえて一般的な言葉にすると
ものすごい世界広がる、言葉が出来上がる。
それ以来、実践者として、そして実感もあったので
「風のリグレット」など使ってきた。
「エネミー・ゼロ」というのも、「・」を英語的「の」として使っている。
「の」はちょっと湿った感じも出て、大好きな言葉だ。
そして、僕が、僕以外で「の」研究家かつ実践者とチェックしているのが
宮崎駿さんだ。
「風の谷のナウシカ」!
いきなり2発!
でも、実はその前に「ルパン三世 カリオストロの城」というのがあるので
それで、(ネーミングは違うかもしれないが)実践、実感して
「これは、やはりっ・・!」と2発に挑んだのだと思う。勝手に。
そして、そこからがスゴい!
「の」を信じ、「の」に託した男による、「の」ネーミングのオンパレードだ。
まず、次の作品で「天空の城ラピュタ」。
「天空城ラピュタ」との大きな違いを感じて欲しい。
この2本で、確実に掴んだ!と言わんばかりに
「となりのトトロ」、「魔女の宅急便」と創り続け
ついには「紅の豚」!という、1文字+「の」+1文字の究極美。
「紅豚」じゃ、グローバルダイニング、ついに中華進出の新店舗かと思ってしまうところだが
「の」が空と男の宇宙を創り上げた。
そして、2度目の「の」2発。
しかも、「風の谷の」とは異なる新たな手法。
「もののけ姫」!
こりゃ驚いた。
しかも世界的に売れた。
この頃には、とっくに僕は「次はどうくる」と、チェック入れまくっていたので、かなり驚いた。
のけぞった。
そして、「千と千尋の神隠し」、最新作の「猫の恩返し」まで。
長くなったので、このあたりで終わるが
「の」は深い。
「の」はスゴい。
「の」は美しい。
クリエーターのみなさん、「の」をどうぞ。
あ、「耳をすませば」ってのもあったか・・。
eno(いいの)
Tweet