徹夜のまま、京都、名古屋と出張だったので
さすがにくたびれて、直接、家に帰った。
遅い夕食を食べている横で、息子が宿題をやっている。
見ると、漢字の宿題のようだ。
習ったばかりの漢字を使って、熟語や文章を作るという宿題。
ずいぶん、大変そうだ。
火曜はサッカーの練習があるので、へとへとの様子。
放っておいたら眠りそうだ。
こちらが、筑前煮を食べ終えても
ホタルイカを食べ終えても、さっぱり進んでないように思える。
聞くと、1つの漢字に対して
2つの言葉と、1つの文を書くということらしい。
「それ、今日はどれくらいあるの?」と聞くと
漢字ブックみたいなのを広げて、「ここから、ここまで」と教えてくれる。
すると、ハンパない量。
「父」「母」「親」「姉」「兄」「妹」「弟」「自」
「友」「家」「門」「戸」「外」「内」「食」、と15コもある!
1つについて、うーん、うーんと考えていたら
それぞれ3分としても、休みを入れたら1時間近くかかってしまう。
最近の小学2年生はたいへんだなあ。
もちろん、「わかっている」なら、すぐ終わる簡単な問題だ。
「父」だったら、「父兄」「神父」「父親がやってきた」で、いっちょあがりだが
本人は、その漢字自体を覚えている最中なわけで、2つは出ても
最後の1つが思いつかなかったりする。
で、目の前で苦労している。
うんうんと唸っている。
しかも、見本となる漢字ブックに、「お父さん」とか
例が載っちゃっているので、やっかいだ。
……って、漢字ブックに載っている例を、書き取っちゃうのはだめなのかしら。
それはルール違反なのか、と訪ねると
「それは自分のこだわり」という答え。
ほほう。
志は偉い。
が、それはこの先、人生、いろんなところで苦労するぞ。
自分へのルール。
学校の宿題に加えて、自分への宿題。
なんで、宿題に宿題を重ねて、唸っているのか、とも思うが
その父親なんで、理由もよくわかる。
ただやるだけじゃ、モチベーションが出ねぇんだよな。
見ると、まだ半分くらいのところ。
「自」という漢字で文を作っている。
見てみると、「自ら宿題をする」という文だったので、大ウケした。
それ、お前のことだよ。
その後、あまりにも進みが遅いので、家族で協力することに。
カミさんが、真面目にアドバイスしている横で、「外……、『外道!』」
とか、「内……、『内田恭子!』」とか言ってたら、怒られた。
「食……、『Dの食卓!』」は無視された。
早い時間に家に戻って、家族で一緒にご飯を食べた。
(その後、こうやって夜中にオフィスに戻ってきてるんだけど)
食事が終わり、息子が風呂に入る時間になる。
一緒に風呂に入ろうと誘われ、1週間ぶりか10日ぶりくらいに
息子と一緒に風呂に入った。
風呂を一緒に入ろうと誘われるのは、嬉しいもんだ。
いつもは、スーパーボールとか、洗面器なんかで遊んだりするんだけど
ちょっと真面目に、勉強のことや、将来のことなどを話し合った。
まだ、小学校2年生だから、そういう話をするのはいつもちょっと戸惑う。
あまり先々のことを考えさせたりするのは、よろしくないのかなあ。
いやいや、ある程度、リアルなことをゆっくりとでも考えさせるべきかなあ。
そんなことを考えながらも
いろいろと伝え、いろいろ聞いてみた。
ちょっと難しそうな顔をする息子。
ちょっと戸惑う表情の息子。
そうだよなあ、まだ2年生だもんなあ。
とか思いつつ、「まだ2年生」と考えすぎるのもどうかなあとも思う。
浴槽からザバンと出て、横に並んで身体を洗う。
息子がシャンプーを始める。
たかが数年前は、自分でシャンプーすらできなかったんだよなあ。
息子の頭にシャワーをかけてやる。
髪についた泡が、さーっと流れて落ちていく。
片手でシャワーを持ち、息子の頭を流しながら
ちょこんと置かれた息子のタオルを、タオル掛けにかけてやる。
息子の髪から泡が消えたので、シャワーをきゅっと止める。
自分も髪の毛を洗おうとすると、息子の声が聞こえる。
「どこ? どこー? どこー?」
横を見ると、目をつむったまま、手をばたばたさせている。
なにをしているのかと思うと、どうやらタオルを探しているようだ。
「ここだ、ここ」と、タオル掛けから息子のタオルを取って渡すと
慌てて、タオルで目を拭いている。
やっと手にしたタオルで、目を拭いている。
必死に目を拭いている。
心が苦しくなった。
ごめんな。
次は、もっとお風呂で楽しい話、しような。
せっかく誘ってくれたのに、ほんと、ごめんな。
軍隊に入隊して「よしがんばるぞ」と、訓練受けてたんだけど
戦地で特殊な兵器も使いたいとポジティブに申し出たら
別の部隊から「きみは免許、持っとるのかね? きみなんかに使えるの?」
と言われてしまって、怒りとしょんぼりとみておれと。
志願兵はつらいなあ。
悔しくて、眠れなかった。
息子の宿題、音読。
国語の教科書から1話、声に出して読む。
親はそれを聞く役で
聞き終わったあと、カードに採点をする役でもある。
「大きな声で読めたか?」みたいな質問に、「◎」とか「△」とか。
読むのは『スーホの白い馬』という物語。
「馬頭琴」という楽器が生まれた理由が語られる作品とのこと。
モンゴルの民話らしい。
ソファで読む。ソファで聞く。
こちらは、仕事で疲れているので、寝転びながら聞く。
物語は、モンゴルの貧しい羊飼いの少年、スーホが
白い子馬と出会うところから始まる。
やがて、子馬は大きく育ち、スーホと仲良くなっていく。
息子の読書の声を聞いているうちに、だんだんと眠くなっていく。
スーホと馬は、王様が開催する、競馬大会へ出場することになる。
目を閉じながら、場面を想像する。
競馬大会。賑わう観客。挨拶する王様。
そして主人公スーホが、仲良しの馬に乗って、登場する。
すると、衝撃の事実。
優勝した者は、「王様の娘と結婚」できるということらしい。
えっ、それがモチベーションだったのか。
しかし、すぐに、気持ちを切り替えて、感情移入する。
競馬大会がスタート。
がんばれ、スーホ。
勝てば、王様の娘と結婚だ!
美人の娘。そして金持ち。逆玉の輿。
貧しい羊飼いも卒業だ。IT起業だ。ベンチャーだ。
そして、レースに勝つスーホ!
まぶたにスーホの喜ぶ姿が浮かぶ。
やった!
嫁はもらった!
貧しい羊飼いが王家入りだ。
アメリカンドリームならぬ、モンゴリアンドリームだ。
君は、モンゴルの星だ!
しかし、王様が突然の苦言。
スーホがあまりにも貧乏だから、娘はやれんと。
えぇーーー!!
「ノー・ゲーム」の突然告知。
貧乏だからがんばったのに。
金と女のために、羊飼いだというのに、毎日、馬ばかり乗って
ずっとずっと練習してきたのに。
貧乏だから、ダメって……。
しかし、「スーホはいらんが、馬は欲しい」と王様。
王様はスーホの馬を気に入ってしまった。
「その馬を寄こせ」
無茶苦茶だ。
東京マラソンで優勝したと思ったら
石原慎太郎が出てきて
「なんか君、東京っぽくないから、優勝取り消しね」と言われ
「お、その靴いいじゃん、寄こせよ」って。
スーホは嫌がる。
「この馬は渡せない」と。
そりゃそうだ。めちゃくちゃだ。
すると、王様は「じゃ、銀貨3枚で売れ」と言う。
金で解決だ!
ヤクザ映画か、これ。
スーホは断る。
金じゃ買えないものがあると。
しかし、「ごちゃごちゃ言うな貧乏人」と
家来に暴力をふるわせる。
最低だ。自分で手すら出さない。
そして、白い馬は、当たり前のように奪われてしまう。
泣くな、スーホ。
そりゃツラいだろうよ。
大事な馬は持って行かれる。プライドもズタズタ。
さらに暴力までふるわれた。
スーホは、かなり落ち込む。
がんばれ、スーホ!
間違っても、ヘンな気、起こしちゃあかんぞ。
……ていうか、いつ楽器が出てくるんだ?
馬頭琴の発明ストーリーじゃないのか?
暫くした後、白い馬は王様の元から逃げ出そうとする。
スーホに会うために!
しかし、家来たちは、逃がさないぞと弓矢を放つ。(死んじゃうじゃん)
白い馬は、やっとのことで、スーホのところへ帰ることができたが……
その身体には、何本も矢がささっており……
スーホの目の前で……死んでしまう。
うわー。死んだ。
スーホは夜も眠れない日が続く。
そして、ある晩、スーホは白い馬の夢を見る。
眠れないわりには、ずいぶん熟睡してるなあと思いながらも
スーホの夢を描きながら聞き続ける。
夢の中で、白い馬はスーホに言う。
「自分の身体を使って楽器を作れ」と。
「そしたら、ずっと一緒にいられるよ」と。
スーホは言われた通り
白い馬の死体を使って、楽器を作る。
それが馬頭琴。
うわっ!
ディープな話っ!
昨日に続いて、バズ・マーケティング系なのですが
『Gears of War』というゲームのマーケティングサイトです。
……って、最初からネタを言ってしまうとそれまでですが
「とある女の子のblog」風に作られていて、面白い。
blog風に、ということですので
初めて見る方は、一番下(時系列的に最初)のエントリーから
見ていただくと、その流れがわかってよいと思いますが
(上から見ちゃうとつまらないですよ)
普通のvideo blogのように始まって……、あー、もう言うのやめた。
『大変なことが…』の映像がショッキングです。
(心臓の弱い方注意……って、書いたらそれまでか)
そこからの展開が、「そっちかよ!」って、いいんですよね。
このパラパラの最後の「イエイ!」のシンクが素晴らしい。
古くは、Burger Kingの「Subservient Chicken」が有名だけど
商品/企業のマーケティングとして、バズ・マーケティングというか
話題性作りのサイトが増えてきているけど
この、ユニリーバの男性用デオドラント
「AXE」のマーケティングサイト、狙いと作り込みに感心。
バカバカしい。よくできてる。
ニュースのコンテンツ、よく作ってるなあ。
マリーナがお伝えしました。
「塩辛職人」にハマる。
カミさんも息子も大ファンだ。
「塩辛職人」は、札幌にある、佐藤水産の珍味、塩辛。
いろいろ食べた中で、かなりの好み。
北海道に行くたびに買っている。
空港でお土産として売っているので、便利なんだよね。
北海道の道南でとれるスルメイカだけを使用し
味のポイントとなるキモも、一尾のまま入っている。
塩は独自ブレンドのミネラル塩を、塩分をギリギリまで控えて使っているので
(通常6%前後ある塩分を、3.8%まで減塩してある)
食べ過ぎの油断はできないけど……、ちょっとだけ安心できる。
とにかく美味い。
飽きがこない。
というか、ハマる。
発酵食品は奥が深い。
「美味い!」というインパクトだけではなく
ちゃんとおかずとして飽きがこない味になっているところが、すごい。
そこが職人技かしら。
イーコマースでウェブサイトから通販できるので、塩辛好きな人はどうぞ。
僕はまだ、通販では買ったことがないんだけど。
ちょっとパッケージが違うんだよね。あと、直販は安い。
うまそー。
これ、局からの削除妖精で消えちゃう前に、ぜひ見ていただきたい。
<<ここをクリックすると、映像のページへジャンプします(YouTube)>>
いやもう、突っ込みどころがありすぎて困るくらいだけど、目茶苦茶だこの人。
酷いとか悪いではなく、目茶苦茶だと感じる人は少ないが、この人は目茶苦茶だ。
その目茶苦茶な人が行う、日本初のビジネス、卵子バンク。
さらに目茶苦茶。
目茶苦茶な人が、目茶苦茶な仕事をやる。
こりゃ大変だ。
上の映像、どこかのお笑いの新しいネタにも思える。
そのくらい、目茶苦茶だ。
リンゴを食べながら、インタビューですよ。
マンガのキャラだ、こりゃ。
映画化したマンガのキャラクター。
絶対、ナシだって。
創立理由は、「文無しになったから→新規事業」ですよ。
リンゴが口に付いちゃうとことか、もう面白すぎ。
笑いが、我慢できない。お茶、吹き出しそうになった。
注意して見ると(6分30秒前後に注目)
テーブルの下に、ブルーのランドセルが置いてある……。
なぜ? 意味不明だって。コワいって。
(理由は会社のウェブサイト書いてある。……ってバイラルのコンテンツ?)
とどめはインタビュー最後。
「倫理的な問題」について問われたとき。
「どこに倫理的な問題があるんですか!」と応えた後。
「少子高齢化で、子どもがほしい人がいる……」
ここで間が空いて……。(この間の取り方はプロでしょ)
で、どういう言葉が続くのか……と期待させて……
「……いまのままだと、日本はもう……消費税が、えらく上がっちゃいますよ」
これは凄い。
「そこかよ!」の突っ込み待ち。
映像もすごいが、その会社のウェブサイトもすごい。
あちこち突っ込めるんで、ぜひ。
アー写から、ギターの曲まであるんだもんなあ。
女性自身に、「怪しい会社」と批判されたことに対する本人の書き込み。
「私は酒も飲まない・タバコも吸わない
・交通事故防止のために自動車も所有していません。
そして栄養学者も文句言われない程、和食をメインに取っており健康管理は万全です」
うまい。
その記事に怒って求めているのが、「謝礼金」だもんなあ。
もう他にも山ほどあるんだけど、「貴女を安楽?させる方法」てのがキテる。
「その4:貴女が所有している財産全額を私にくれるのです」て。
オイー。
しかし、これって報道のフリした、面白い人紹介だよなあ。
絶対、会議で「ウケる、ウケる!」「こりゃキテるわ!」とか盛り上がってるもの。
<<削除されたときの予備1>>
<<削除されたときの予備2>>
ちょっと前のことだが
プラズマテレビを買った。
ずっとがんばってくれた36型のブラウン管に替わって
我が家のリビングにやってきた。
いろいろ悩んだ末、PioneerのPureVisionに。
やっぱし、圧倒的にキレイなんでね。
店頭では、コントラスト強く、明るく、色濃くが目立つんで
PureVisionはちょっと不利なんだけど
繊細さと美しさで選択した。
仕事でずっと使わせていただいてたのも大きいかな。
少なくとも、僕の価値観では、ベストの製品だと思う。
プラズマディスプレイの中では。
本当に美しい。オススメします。
しかし、あんなに素晴らしい製品なのに
売り上げのシェア、低いですね。
値段も他より割高だと思うけど、それにしても……。
ブランド&マーケティングの差は大きいんだろうなあ。
(定価は高いけど60%ちょいくらいで買えますよ)
プラズマテレビの到着で、息子が喜ぶ。
子どもにとっては、家庭内の大きな変化だからね。
僕が息子くらいの頃は、大きなテレビというのはまだ珍しかった。
50型とか、40型じゃなくてね。
いまでは「小さめのサイズ」となってしまうだろうけど
20型以上のテレビが、欲しいなあと思っていた。
あれがあったら、家の風景が変わるのになあと思っていた。
その頃、大きなテレビは、それまでのテレビでとは違って
「テレビ2」という名前を付けてもいいくらいのものだった。
ちょうど、みんなが買い換えしているようなとき。
友達の家に行くと、大きなテレビになっていたりした。
それから数年して、ビデオデッキが発売となる。
誰かが「買った」と聞くと、それを見るのが目的で遊びにいったりしたものだ。
そういう物って、いまの時代はなんなんだろう?
息子の子ども時代は、僕のときに比べて
「あれがほしいなあ」というのも少なくなるのかなあ。
僕のときは、いっぱいあった。
ビデオやシンセサイザー、パソコンが数年の間に登場したからね。
子どもの頃の僕の家に
大きなテレビとビデオデッキが届いたのは
いまから25年くらい前のこと。
パソコンで応募した、ゲームのコンテストの賞金で買った。
初めての稼ぎ。初めての大きな変化。
大きなテレビと、βのビデオデッキを
親父と一緒にわくわくしながら楽しんだのを覚えている。
2月10日というのは、19年前に
『ドラゴンクエストIII』が発売された日だそうだ。
あのソフトが流行っていたころ
唯一の会社員経験である、ゲームの開発会社に勤めていた。
忙しかったのというのもあって、自分がプレイするより前に
「あれって、最後に、こうなって」と一緒に働いていたやつから聞いて
へぇ、すごいアイデア考えるなあ、と驚いていた。
シナリオというか、世界観で
そんなすごいアイデアを展開するゲームがあるというのは
ものすごく衝撃的だった。
その続編の「ドラゴンクエストIV」が出たのは
その2年後の明日、2月11日だそうだ。
いま思うと、あれだけの大作を2年後に出していたんだね。
もっと長い間があったような気がする。
そのときは、最初のゲーム開発会社を設立していた。
前の夜からプログラマーと並んで買った。
仕事で徹夜が続いたこともあって
そのプログラマーは、買ったと同時に、オフィスに戻って寝ていた。
僕は、「どうしても最初の1章だけでもやるぞ」と
めちゃくちゃ睡魔と戦いながら、プレイした。
ちょうどいろいろと考えなければならないタイミングで
そんなことを思い出した。
打ち合わせで札幌へ。
タクシーに乗っていると、タイヤがツルッと滑る。
固まった氷の溝が、車体をヘンな方向に走らせる。
おおおおお、さすが札幌。
信号で止まっていると、女の子が目の前を横断。
……の途中で、「きゃっ!」という声を出し、倒れそうになっていた。
一緒にいた友達の女の子が「キャハハ」と笑っている。
運転手さんが喋ってくる。
「あ〜、道路、ツルツルだからねえ」
「ですよねえ」などと、簡単な相槌を打つ。
「でもねえ、お客さん、ぜんぜん雪が積もっていないでしょ。
今年は……もう2月中旬近いっていうのに、全然ですよ。
わたしは、寒いのも雪も嫌いなんで、それでいいんですけどね。アハハ」
この数年、冬に何度か札幌に行っているが
たしかに、今年は雪が少ない。
積もってはいるが、自然に積もっていうわけではなく
除雪車が道路際に寄せた雪があるだけだ。
その除雪車が作る雪ですら、ぜんぜん少ない。
運転手さんが続ける。
「札幌はだいたい3月の上旬まで雪が降るんですが
2月でこんな調子じゃ、今年は全然だねえ。
私も、ずっとドライバーやってますけどね
こんな冬は初めてじゃないかなあ……」
きっと
「異常気象ですねえ」とか
「温暖化ですねえ」とか
そういう言葉が欲しそうな雰囲気なんだけど
なんとなく、そういう言葉を返すのが嫌だったので
「運転手さんは、北海道の人なのに、雪とか寒いの嫌いなんですか?」
と返してみる。
すると
「雪は嫌だねえ。私ゃゴルフが好きでねぇ。
春になって、車で道内をどこへでも走って行くんですよ。
しかし、オーストラリアも干ばつだっていうでしょ?」
お、突然また来た。
「オーストラリアの、ゴルフコースって良さそうですよね!」
と返してみる。
「いやあ、行ったことないからわからないけど……。
もし、水も飲めなくなったらゴルフどころじゃないよねえ。アハハ。
だけど、この数年、そんなに雨が少ないっていうのも……」
「だったら、ビール飲んでゴルフやったらどうですか?
それだと、フラフラになっちゃうか!」
オレはいったい、なにと戦ってるんだ……。
札幌駅前のハトたち。写真じゃわかりづらいけど、寒くてまったく動いていない。
ハトも寒いと、「おぉ〜寒」みたいに、首を縮こませるということを初めて知った。
しかし、本当に深刻な事態だ。
息子が習っているサッカーの保護者当番だった。
サッカーの練習を見に行った。
他に習っている水泳は上手なようだし、運動が嫌いというわけではないが
サッカーは、少なくとも現時点では、得意というわけではないようだ。
別に本人もプロになりたいとか思っているわけではないので
それでいいわけだけど、もうちょっとなんとかなんないのかなあとか思ったりする。
いや、まあ、そんな感じでいいや、とも思ったり。
どっちなんだと練習中、グルグルしてしまう。
サッカーは、積極さが大切だ。
ボールを取りに行く、という気持ち。
奪ってやる。なにくそ!
少なくとも、小学校低学年のサッカーは、そんなものだ。
息子は、そんな感じになれないようだ。
ガツガツいくより、ある程度平和にいきたいようだ。
カリカリ集中するより、ちょっと引いて考えたいようだ。
自分が、その息子の親だからよくわかる。
得意じゃない理由は、その性格に起因しているというわけだ。
その性格の元は、遺伝子と育て方の割合は別として、半分は僕にある。
こりゃ申し訳ない。
その責任を感じながら、ぼーっと3時間、まったりした練習を見る。
こういうの、どうしようかなあと、いつも悩む。
息子の長所は、観察力だったり、全体を捉えることにあると思う。
ダッと全力出さずに、一歩止まって、一歩引いて、考える。
だから、積極的に常に動くタイプの集団スポーツはうまくいなかいんだよね。
まあ、本人が好きでやってるんだから、それでいいんだけど。
難しいもんだ。
それよりも、良いところを伸ばそうと思っている。
それが、個性だし、それが、なにより大事なことだから。
「みんなと違う」ことがあったとき
それが、あまりにも問題なことなら、「なんとかしようよ」と言ってみるけど
それでないなら、みんなと違う「良いところ」を、伸ばしてあげたいなあと思う。
僕がテレビで、ゲームについて発言して
「人間というのは、とりわけ『遊ぶ』ということが好きな動物だ」
とか言ったら、日本中から、抗議や非難が殺到するのだろうか。
「動物とはなんだ!」とか「人間は動物、とは許せない」とか。
逆に「動物に失礼だ!」とかもあったりして。
最近、仕事前に朝、テレビを見ることが多いんだけど
柳沢厚生労働大臣の「女性は出産する機械」発言のバッシングが
あまりにも長すぎて、くどすぎて、セコすぎて、嫌になってくる。
元々の発言はこう。
「なかなか今の女性は一生の間にたくさん子どもを産んでくれない。
人口統計学では、女性は15~50歳が出産する年齢で、
その数を勘定すると大体分かる。ほかからは生まれようがない。
産む機械と言ってはなんだが、装置の数が決まったとなると、
機械と言っては申し訳ないが、機械と言ってごめんなさいね、
あとは産む役目の人が1人頭で頑張ってもらうしかない。
1人当たりどのぐらい産んでくれるかという合計特殊出生率が
今、日本では1.26。2055年まで推計したら、くしくも同じ1.26だった。
それを上げなければいけない」
いや、もちろん、いい発言ではないし、非難されても仕方がないし
ましてや大臣である影響を考えたら、もっと注意すべきなんだけど
この発言から「女性は出産する機械」という部分だけを取り出して
「これチャンス!」とばかりに、ずーっとギャーギャー言ってる野党議員が
もういい加減嫌だ。長い。くどい。セコい。
例えば、僕とカミさんと息子で、どこかの大臣と食事をすることになって
「お子さんは1人? 女性は出産する機械なんだから、もっと産めよホレ」
とか言われたら、ちょっとはムッとするかもしれないけれど
上の発言のような形で言われたら、「おいおい大局で見過ぎ」とか
「この人ってそういう感じでいろいろ考えてるのんだなあ」とか
「ちょい軽蔑」で終わるような気がする。
それは僕が男だからなのかもしれないけれど、例えば僕が経産大臣に
「君は働く機械なんだから」と言われても、「おいおい」と思うくらいのことで。
その相手が頭が回りそうな人だったら「話のポイントを強調するために
あえてそう言ってるわけね」と思うし、そうでない感じの人だったら
「ずいぶん上から見た考えの人だなあ」という判断をするだけのことで。
(ま「女性は出産する機械」とはずいぶん根っこは違いますが)
少なくとも、即刻大臣辞めろとか、こんな人がいる自民党はだめだとか
安倍内閣がどうとか、そういうふうには飛ばないんだよね。
ただ単に、野党は、それを「利用」しているだけじゃないですか。
それがものすごく嫌。それをさらに利用しているだけのマスメディアも嫌。
毎日、野党の議員が声を枯らして「女性は出産する機械とはなんだ!」と叫んでいるけど
本気で怒っているようには見えないもの。
「よっしゃこれチャンス!」「ラッキー発言出た!」「注目されるチャンス!」
「これで国民の関心集まるぞ!」「女性を味方に付けまっせー!」
もう、そんな感じがたまらなく嫌。
政策で勝負してくれ。
どうして、民主党なんかは、内閣支持率がここまで落ちても
民主党支持率がそこまで上がらない、という理由に気付かないんだろう。
人のチェックばかりして、人の文句ばかり言ってる能力を目立たせるだけじゃ
野党であり続けることが何よりだ、と思うよね。
「やっぱり適任だ」って。
重箱の隅というほど、軽い発言とは思わないけど
人の失言を、ギャーギャー利用してるだけじゃ、国のリーダーは任せられないって。
YMOが久々に現れた。
再々生とか、再々結成とは呼びたくないけど
この3人がYMOという名義で登場すると
ちょっと自分にとっては、どんな形であれ大きな出来事だ。
今回は、キリンラガービールのCMのため。
CMは明後日の3日から公開とのことだが
キリンラガーのウェブサイトでは、もう観ることができる。
本日公開。
内容は……、ぜひ観てみてください。
演奏しているのは、ライディーン。
『RYDEEN 79/07』という曲名の、新録。
セルフカバーだ。オンライン販売もあるらしい。
これで、新曲だったり、アルバムが出たり、ライブがあったりすると
もう落ち着きがなくなって、飲めや歌えやの大騒ぎになるんだけど……。
……うーん、でもやっぱり、「YMO」という文字は大きいなあ。
この写真だけで、ちょっと元気になっちゃうもんなあ。
当時、僕はまだ小学生。
家族以外では、最も影響を受けた存在だ。
YMOがいなかったら、たぶん、今の自分はここにいないだろう。
たぶん、じゃなくて、間違いなく。
音楽だけではなく、思想・哲学、美術、アーティストとしての態度
マーケティングの手法や、ブランドの立て方など
ありとあらゆるものを小学校から中学校の間、受け取った。勉強させてもらった。
もちろん、最も影響を受けたのは、素晴らしい楽曲たち。
当時と違うのは、YMOもずいぶん年を取ったなあと思うこと。
自分もとっくに子どもじゃなくて、おじさんになったんだなあと思うこと。
坂本さんにメールして、「あの下の鍵盤ってなんですか?」とか聞けること。
(応えはmoogのLittle phattyでした)
当時と変わらないのは、3人とも、カッコいいなあと思うこと。
<<ここをクリックすると、キリンラガーのページにジャンプします>>