第二十六回【SF?】進化する人類の巻【現実?】
- ミッシェル :
あ、またはるんちゃんがヘソを曲げたようですね(笑)。
人々の意識の変化というものにはおもしろい傾向があって、いま体脱さんがおっしゃったSF(サイエンス・フィクション)というジャンルのお話にしても、昔は子どもたちに未来への夢を与え、取り沙汰されたフィクションの世界だったのですが、いまはちょっと様相が違うようですね。- 体脱 :
そうなんですよ、なんですかね、あまりにも現実世界で起きる出来事の情報の内容がすごすぎて、昔のSF的な想像世界なんて、なんかあまり衝撃度が無くなってしまったような気がするんですよね。昔に比べると。
- ミッシェル :
インターネットが登場して以来、世の中に流通する情報量は幾何級数的に飛躍しましたが、現在の全世界の情報量はおよそ2300万テラバイト以上、中世以降15世紀の情報量と比べるとその3億倍となっていると言われています。そして今後もその情報量は科学の進歩とともに、ちょっと想像がつかないほど膨れ上がっていく可能性が取りざたされています。
それらの情報のすべてが特定個人の知りたいことや楽しみを満たしているわけではないのですが、世の中の人々それぞれの持つ興味の対象は計り知れないほど広いですからその中の誰かには有効であるものですよね。
翻って考えてみると、「そのことについて知りたい」と思う人々の欲求がそこに無限大にあるからこそ、それらは存在しているということも出来ます。
どれだけの知的刺激の欲求が現実世界を取り囲んでいるのか知るよしもありませんが、世界はその欲求に対応すべく、技術の進化とともに、限りなく多様化していて、しかもその情報のレベルはどんどん詳細となり深度を深めていっています。これも人々の欲求には限りがないことの証ともいえます。
いわゆるニセ情報のようなものも多いのですが、その反面、いままでは埋もれていた事実も暴露されていっているということは、現在ではもう、皆さん感覚として充分お分かりになっていることと思います。- はるん :
なるほど、みんなの欲求が世界を作り出している?
でも、あぁあ、また体脱さんに、呆れさせられちゃいました、わたし。
もう、だから50年遅れてるっていっつも言ってるんですよ〜。体脱さんの頭のなかは子どもみたいなものなんだから、びっくりしちゃいますよ。
でもね、それこそいま、ミッシェルさんの説明聞いていて思ったんですけど、たしかに文学にしろ映画にしろアニメにしろ、その昔SFというものが夢や希望を子どもたちに夢や希望を与えてくれていたと言われる物語は、たった一人の作家や、クリエイターの想像から生まれていったものなんですよね?
でもいまってもう、ひとり人間の造像力の規模を、現実が越えて行っているということでもあるのかもしれませんよね〜? ( ̄▽ ̄;)!!- ミッシェル :
確かにある部分はそうかもしれないけど、想像だけでは価値を感じなくなってしまった人々と、それを可能ならしめる科学的な発見と研究者たちの努力がこの世界を変えていってしまったことでもあるんだよね。 でもそれがどこから生まれたかというと、世界中の人々があらゆる想像をしていて、その情報が蔓延したことによって、「それが次から次へと現実化していっている」ことの証明とも言えるんだ。
大きく捉えて考えてみると、実はこれはある種の能力で、ひょっとしたら人類というものは、とある方向にどんどん進化していっている。その現れとでも言うことが出来るのかもしれないね。- 翁 :
『「今」は全ての時間と空間につながっている。今を変えることができたら、他も全て繋がってゆく』。
例えばこのような真理について、特別な才能を持つごくごく限られた人々以外のあなた方一般の人々の耳に入るようなことが、過去あったのじゃろうか?
よく考えてみなされ、真理は真理、これはどのような時代であっても変わらぬもの。そこに気づくのか気づかないのか。 そしてそれは一体誰が知ることが出来るのか。
この、「拡がりの問題」なのじゃよ。
そのために儂の釣りの話が今回の本の中に描かれておったと考えることはできんじゃろうか。
知ることで想いは変わり、見て感じるだけでそれは確信となり、後に人々の魂は変化する。
それを自分で自覚できておったら今度はそれを伝える番なのじゃ。
お主らはそれを試すことが出来る。
そのことによってこれらの話は広がりを持って伝えられ、お主らを経由して、その先の人々にさらに伝わり、その知識を持つだけでもあなた方全てにとって、良い、そうじゃの、分かりやすく言えば、「真理に沿った」影響を与え合うことが出来るというもの。
そのことを考えてみることじゃ。- 体脱 :
あ〜そうなのかぁ。
知識は持っているだけで「今」を経由して、過去も未来も、別次元についても変えることが出来る。そしてそれらはここで行われているこの会話を通じて人々に伝えられ、真理に沿った理解が更に人々の間に深まっていく。
こんなこと、SFでは言われてなかったなぁ〜- ミッシェル :
それがようやっと耳に入るような時代になったんですよ体脱さん。
もはやSFという誰かの想像世界の話に人々が同調するのではなく、まさに今、この世界で起きている事柄と直面し、その現実に対応する高次の理解を持って生きていくことが、どんなSFよりもダイナミックで刺激的な宇宙を感じることが出来るようになっているのですよ。そして、実は皆さんがもうすでにそのことに無意識ながらも気づき始めている。
それがもしそうであったのなら・・・- 体脱・はるん:
もし、そうであったら?
- 翁 :
ハハハハ、また、ミッシェルくんの鋭い洞察が出てきましたな。だがの、ミッシェルくん、そこから先の話はまたとしようかの。
人々の欲求はそれこそ気付きが自覚出来たその時から、それはそれは限りない速度で加速していくものじゃ。そして、その欲求こそが、実は真理の宇宙にブレを生じさせていってしまう側面も持っておるのだ。 このことは言わんでもわかるであろう。- ミッシェル :
はい。そうですね、翁さん。
- はるん :
え〜〜〜、それって、いまはまだ時期が早いということですかぁ〜 ( ̄△ ̄;)!?
- 体脱 :
うむむぅう〜。このお話もすぐには終わりそうもないですね〜。
この先は知りたいんだけど、いまの話もちょっとやそっとじゃ整理できないし、もう、なにがなんだか、こんがらがって来ちゃったなぁ・・・
<5月26日(木)に続く>