I&E実践ナビゲーション番外編 第三回(2016年3月3日)
- 体脱:
あ〜、特技体脱の技を駆使していたおかげで、怪人の強力な切り込みもなんとか
耐えることが出来ました。
ところで怪人、この「環」さんのコメントからは他にもなにか現実世界でイメー
ジしやすいような例えはないのでしょうか?- 怪人:
フフフ・・・よくぞそこを訊ねてくれました、体脱さん。もちろんありますとも!
これはつまり「人はどのようにして次元を認識できるのか」という話になるので
す。
一般的に1次元までは点と線の世界。仮にそんな世界に住民がいたとして、その
世界で感覚できる方向は前後のみの正面と背後、彼らはこのような世界に住んで
います。同様に2次元平面の世界の住人は前後左右、そして3次元の世界の住人
は前後左右に高さの世界なわけです。これはご存知ですよね。- 体脱:
そんなことは小学生でも知ってますよ〜。やだなぁ、怪人。
- 怪人:
まぁまぁ、話はここからです。では、これらの世界の住人が、もし自分たちの姿
を描写することをイメージした場合、彼らはどの次元からならそれを行うことが
可能でしょうか?- 体脱:
どの次元といいますと?
- 怪人:
つまり、彼らは己自身の姿を見ることは出来ないのですよ、そのままでは。
- 体脱:
え? ということは、そうか、例えば3次元の生活者である我々が自身の姿を見
たとしてもそれは映像の中のもの。直線の中を移動する点は点としてしか認識で
きず、面の世界の住人は線としか認識できない。そういうことなのですか?- 怪人:
そうですな、そして更にその逆を考えるのです。つまり、直線世界を認識できる
のはひとつ上の「面」の世界の住人、面の世界を認識できるのは、ひとつ上の「縦
横高さ」の世界の住人。それでは、縦横高さの世界の住人、我々を認識できるの
は…?- 体脱:
1次元、2次元、3次元とくると、それは4次元以降になりますかっ!
- 怪人:
フフフ、そういうことですね。
つまり、その世界を描写するためには、ひとつ上の次元からでしか描写できない。
縦横高さの空間的世界のことを認識するためには、その空間世界より更に上の高
次元からの描写が必要となるのです。
この1次元から3次元までの3つの次元の例え話を論拠とすると、私たちは2次
元までは描写できるので認識することは可能ですが、3次元の描写と認識は不可
能ということになります。つまり、七福メンバー「環」の言う【3次元での認
識だと、世界が限定されてしか見えない】というのは、このことなのですよ。- 体脱:
あ、そうか、僕らは下の次元、2次元や、1次元の出来事は描写できるし操作す
ることも可能。そういう意味では2次元までは見ることが出来る。
でもまてよ、3次元に生きてる僕らは既に、実際に立体世界の中で物質構造を伴
って存在してるじゃないですかー- 怪人:
ホントにそうでしょうか?
私たちに見えるものは網膜の光の反応。これは1次元と2次元の刺激といえます。
そう考えると肉体機能としては、聞こえる音も鼓膜に届く振動、触覚も空気や水
をはじめとする物質との接触による反応、嗅覚味覚だって舌や鼻からの面を通じ
た刺激反応なわけですが… それではいったいどこに、この3次元に反応する私
達がいるのでしょうか?
しかしそれでも、私たちがこの立体世界に存在していることはまず間違いありま
せん。
実際、誰もがそのように認識できているのですからね。では、どうしてそのよう
に認識できているのでしょうか?- 体脱:
そ、それは、う〜〜〜ん。。。
- 怪人:
つまりこれは、その次元世界だけに限定されない視点を持っているからなのです
よ。- 体脱:
え、そ、それは例えば脳がその想像を補っているとか?つまり、五感が二次元的
に接触した刺激=情報を、脳の回路がスパークしてあるヴィジョンを結び、それ
を3次元的に構成してその循環を現実として焼き付けていく、そのようなことで
すかっ!- 怪人:
さすがは体脱さん、そこまではごもっとも。しかし、そもそも3次元世界で限定
されている物質から開放されるための視点とは、どこにあるのでしょうか。先ほ
どの法則で言うと?- 体脱:
その世界を描写するためには「ひとつ上の次元からでしか描写できない」。つま
り、4次元。これは法則性から言うとこうなります。ということは、この3次元
世界は過去も未来も超越した「時間」という次元と一緒になった空間からしか描
写できない……- 怪人:
そうなのですよ。【3次元での認識だと、世界が限定されてしか見えない】
ということの意味…、そこには【それより高次元の世界は下の次元に限定さ
れずに見ることが出来る】という理解を伴っているのですよ。- 体脱:
ということは、僕たちが真にこの3次元世界を理解するためにはもうひとつ上の
視点、つまり4次元以上の世界からの視点を持たなければならない。これって、
まるで七福さんたちのいる世界じゃないですかー!- 怪人:
だからこそ、七福メンバーから最初に登場した「一福」さん役の「環」は、敢え
てこのテーマを冒頭に打ち出したのでしょう。この本はこんなテーマからスター
トしているのですが、これをまた別の・・・ うむ?なんだろう、何か聞こえて
きませんか?
ぼ〜
- 体脱:
???
ぼ〜〜
- 怪人:
ややっ!
- 体脱:
怪人、この、霧笛のような音はいったい?
ぼ〜〜〜
- 怪人:
さては……
- 体脱:
あぁ、あっ、あそこに見えるのは〜〜〜!
- 怪人:
う、な、なんとっ!
<3月7日(月)に続く>