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March 05, 2009


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現実とレイアーと

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新幹線で東京を離れた。

坂本龍一さんの新しいアルバムが出たばかりなので
外の景色を眺めながら、ずっと聴いていた。

景色が変わる。
音楽が変わる。

あたりまえだけど、その景色に合わせて
音楽を作っているわけではないから、「ずれ」が面白い。

音楽に引っ張られて、寒い北の台地を移動しているような気分になる。


その逆で、「ぴったり」があっても面白いのでは、と思う。
新幹線の車内LANを使って
移動を楽しめるような、ソフトがダウンロードできればよいわけだ。

自分=新幹線の位置の送受信はできるだろうから
単に、マップの上を、自分=新幹線のマークが
移動するだけでも、ずいぶん面白い。

あ〜、いまこんなとこ走ってるんだー、とか。

そろそろトンネルだー、とか。

向こうから上りの新幹線が来るぞー、とか。

めちゃめちゃハイスピードで、すれ違い通信だー、とか。


自分=新幹線の位置を込みで、コメントを残すことができれば
ほかの人が、以前に「その場所で」書いたコメントを読むこともできる。

へぇ、この山ってそんな歴史があるのかー、とか。

次の駅の、鮎の駅弁って、そんなに美味しいのかー、とか。


デバイスを使ったエンターテインメントは

現実世界とぜんぜん関係ない世界での遊びが多いわけだけど

現実世界に別のレイアーをのっけて遊ぶようなものが
これから、どんどん増えていくと思う。


グラフィックの性能が、驚くようなスピードで向上して
めちゃめちゃリアルなものが表現できるようになったいま
「脳で補完する楽しみ」というのは、そういうところで
また、盛り上がっていくのではないだろうか。


「現実は甘くない」けれど
現実を甘くしちゃうというのが、1つのエンターテインメントだよね。


Posted by eno at March 05, 2009 08:38 AM


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