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December 10, 2008


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『WALL・E』

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『WALL・E』を観た。

大きなネタバレはしておりませんが
まだ観ていない人で、観ると決めている方は
読まない方がよいと思います。
ちょっとは書いちゃっているんで。


もう観た、という人か、観るかどうか迷っている、という方はどうぞ。


ネタバレ対策用に、ちょっとスペース空けます。













さて。

正直、むちゃくちゃ面白かった、というわけではないが
『WALL・E』は、かなり楽しめる映画だった。

むちゃくちゃ面白かった、というわけではないのは
ターゲットという意味で、「万人向け」の映画であるため。
なので、仕方がない。

僕も、もういい年なんで、映画を観て、むちゃくちゃ面白かった
とまでなるには、それなりの衝撃とか刺激が必要というのが正直なところ。


が、しかし、かなり楽しめた。

この映画、「ピュア心チェッカー」みたいな役割あるのではないかと思った。


実は、映画が始まって、最初は、心の置き所というか、視点を間違っていた。

「そうじゃない、そういう映画じゃない」と気付いて
ちょっと、心のセッティングを変えたおかげで、楽しめたと思う。


ちょっとだけネタバレしてしまいますが……。

映画が始まって、荒廃した地球の描写があり
最初は、もう誰もいない街に、ボロボロになった高層ビルが
何本も、何本も、静かに、崩れそうに、建っている……のかと思っていたら

それは、ウォーリーが積み上げた「ゴミの山」……だとわかったところで
胸を「ズギューン!」と撃ち抜かれた。


このシーンで、この映画を観る心、というか、視点に気付いた。
ずいぶん、カラッカラに冷めた、大人になってしまったものだ。


あまりにも素晴らしい演出じゃないか。
ただ独り、地球に残された、ゴミ処理ロボット、ウォーリーが
ずっとずっと、700年もの間、コツコツと……うぅ……ここでやられた。


この映画は、演出がほんと素晴らしい。

まだ1回しか観ていないので、見間違いの可能性もあるが

ウォーリーが独りぼっちで、家(?)に帰ってきたときと
イーヴァ(イヴなのかな?)を連れてやってきたときで
室内の照明が違っているところとか、もうたまらない。
ウォーリーが、どれだけ嬉しかったことか。

独りでプレイするテレビゲームのスコアが、「2000対0」とか。

寝るときに、揺らしてあげるところとか。

テレビで手を繋ぐシーンを観て……とか。

まだまだ、いっぱい、素晴らしい演出があった。


独りでいる寂しさ、そして、誰かと一緒にいる喜び
というのを、いろいろな素晴らしい演出で、気付かされる映画だった。

もう、1回、観たわけなので
「ウォーリーの心情」視点中心で、もういちど観たいなと思う。

相手を思う心って、大切なことなんだよなあ。当たり前だけど。
というか、このタイトル、そもそも、「ウォーリー」なんだよね。
(「Waste Allocation Load Lifter Earth-Class」の略で、「WALL・E」)


あと。
いろいろなことに、いちいち説明がされていないのも素晴らしい。
「SF映画」でもあるわけなのに、その判断はほんと素晴らしい。


しかし、イーヴァは、あのシンプルなルックスなのに
ほんと、生っぽさというか、感情が伝わってくるのが凄い。
ツンデレというかヤンデレ具合も、凄いんだけど。


むちゃくちゃ面白い映画じゃないけれど
ほんと、よくできた、楽しめる映画だった。

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いや〜もう、たまらなく、いちいち、いろんなシーンが、よくできてますね、ほんと。


Posted by eno at December 10, 2008 11:19 PM


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